アメリカモラハラ離婚体験記⑥エスカレートする夫『君はクビだ。違う子を養子に取る』

モラハラ エピソード

立場の弱い私をいびり倒すのが趣味のようになっていたオリバー。彼の家はまさしくオリバー王国となっており、住人の私とエマは王国からいつか逃げ出せる日が来るまでは王様の機嫌を伺がうしかない、と死んだように生きていた。

 

渡米して1か月。牢獄に閉じ込められた私たちの生活は、そこから私が免許を取り、自分から動けるようになるまではまさに精神的地獄だった。

 

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人を受け入れられないオリバー

 

オリバーは自分以外の人間を拒否しているように見えた。

 

誰の事も受け入れない…だから誰からも理解してもらえない、きっとそんな風に生きてきたのだろう。

 

 

 

 

彼が唯一大事にしようとしていたのは子供。

”素直に自分の言うことを聞いてくれる存在”だったからだろうと私は思っている。

 

 

 

 

移民ビザが降りるまで日本で待っている私に、エマを連れて先に帰っていいかと言ったのも、エマを奪おうとしていたに違いなかった。

 

 

 

 

こんなオリバーと結婚してしまったのは私の人生最大の失敗と言わざるを得なかった。しかし、子供ができたということは彼と完全に縁を切れる関係でなくなってしまったということ。考えたくないが、私がこの人を世界一嫌いであろうが、エマにとってこの人がパパであることは変わらず、そして彼を大好きになるかもしれないのだ。

 

 

その事実も、私に、感情のままに身勝手な行動を起こすのをためらわせた。

 

 

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お前は俺には勝てない

 

渡米してすでに険悪極まりない雰囲気の私たち。いつか離婚することは目に見えていた。

私は出産のとき仕事を辞めた上に外国に来ている身分。収入がないことは私の不安を掻き立てた。

 

 

 

 

”やばい…離婚ってなった時にこの人収入がないから子供を育てられないって親権取られたりするかも。。とにかく仕事をしなきゃ”

 

 

 

 

何も知らない私は、収入ないと子供を取られてしまうという恐怖にかられ、急いで仕事を探し始めた。

子供が小さく面倒を見てもらえる人はいないため、オンラインでの仕事を探した。

 

 

 

アメリカ在住のため、バイマも始めた。

ところがバイマは仕入れのための資金が必要。

 

 

 

 

オリバーからお小遣いなんてあるはずもなく、私は日本のカードでアメリカドルを少しずつ引き出して使っていた。

日本円も持ってきていたので、両替えをしたかったが、オリバーはそのお願いを聞き流していた。

 

 

 

 

何度か伝えると、ついに渋々了承したオリバー。

 

 

 

 

『両替レートは調べたのか』

 

 

 

 

”そんな融通聞いてくれるつもりだったのか…”

とりあえず近いところに適当に連れて行くだろうと思っていた私は少し予想外だった。

 

 

 

 

『いくつか調べてみたけど、ここに行きたいな』

 

 

 

 

 

そういうと

 

 

 

 

『俺が調べたこっちは〇〇円だった。』

 

 

 

と言い、結局オリバーが調べたという場所に行くことになった。

 

 

 

 

 

”なんだ、結局それか。そもそも調べたんならなんで最初から言わないのよ”

 

 

 

 

 

イラッとしながら私は黙ってついていった。

 

 

 

 

 

そこは銀行で、中に入ると行員から『口座を作らないと…』と言われ、そんな時間もなかったためやめることになった。

 

 

 

 

とても自信ありげに見つけた場所を伝えてきたオリバーのリサーチ力も大したことないな、そう思ったが、よく考えると単に自宅から近い場所を選んだだけのようだった。

 

 

 

 

『お前が調べた場所はどこだ』

 

 

 

 

 

仕方なく不機嫌そうにこう聞いてきたオリバーに、『ここだよ』とグーグルマップを見せると『20分もかかるのか!遠い!』とさらに不機嫌になった。

 

 

 

自分のお金を使うわけでもないのにオリバーは私に質問をした。

 

 

 

『レートはいくらだ』『手数料はいくらだ』

 

 

 

 

『チャージの額は聞いてないけど、日本円でこの額を両替したらいくらになるか聞いたよ』

 

 

 

 

 

というと『は?手数料はどこでもあるはずだ、いくらだ』と再び聞いてきた。

 

 

 

”あんたの金じゃないんだから関係ないでしょ”

 

 

と思い無視すると、2度も3度も同じことを聞いてくる。

 

 

 

 

私が以前になにか質問すると彼は『I don’t care.』と言い放ち、教えてくれないことが度々あったため、その口調を真似て私は答えた。

 

 

 

『I don’t care.』

 

 

ウザいわ…!という気持ちをこめていた。

 

 

 

 

 

するとオリバーはたちまち激怒した。

 

予想通りだった。

 

 

 

 

『お前は言葉遣いをしらん!』

 

 

 

 

 

から始まり、早口でまくしたて始めた。

 

 

 

 

ヤバい空気になった、と思った私は少し彼を落ち着かせようと言った。

『そんな英語堪能じゃないからうまく伝えられないことだってあるんだ』

 

 

 

 

『英語話せんと話にならん。コミュニケーション取れなきゃ終わりだ。』と言うので

 

 

 

 

『私の英語力はコミュニケーション取れない程じゃない。そんなにコミュニケーション取りたいならあんたも日本語話しなさいよ。』というと

 

 

 

 

『日本語なんて全く興味ないね!興味ある言語なら学んでもいいけど全く学ぶ気ないね!』

 

 

 

 

 

と怒ったまま強い口調で言い切った。

確かに…私が以前日本語の本をあげたけど、全く勉強してる様子もなかったな…。

 

 

 

彼はエマが半分日本人であることは忘れているようだった。

 

 

 

 

オリバーは怒りが収まらず、こういった。

 

『言葉を選んで話せないなんてcurseする黒人らと同じだ!教育がなってない』

 

 

 

 

”教育がなってないとはまた偉そうに…”と私は心の中で呟きながらだまって彼の怒りを放出させていた。

 

高卒のオリバーは私より学歴が低く、言葉遣いも教養があるようには全く思えない。自分のことはさておき、私を責め始めたオリバー。

 

 

 

黒人を教育がなってないと偉そうに言う差別主義者のオリバー。彼への嫌悪感はさらに大きくなっていた。

『私がその(教養ない)人と同じだっていうの?』

 

 

『そうだ。』

 

 

 

と言い放ったオリバー。

 

 

 

 

わかってる…。今は我慢するしかないんだ…。

両替さえもこの男に何度も頼みこまないと行けないくらいなんだから。

怒りの言葉を飲み込み、私は窓の外を見て黙り込んだ。

 

 

何も言わなくなった私をあざ笑い、オリバーは言った。

 

 

 

 

 

『ハハハ、憎しみと怒りの感情がわかっただろ』

 

 

 

 

 

 

私たちは黙りこくったまま、車は両替所のあるショッピングモールに着いた。

 

 

 

ショッピングモールの中に入った時、相変わらず怒りで無言の私にオリバーはこういった。

 

 

 

 

 

『お前は俺には勝てない。』

 

 

 

 

 

 

これがどんな意味なのかわからなかった。

 

俺には言い返せないなのか俺の怒りや憎しみの感情には勝てない、ということなのか…。

 

 

 

 

とにかくまともに戦おうとすることは時間の無駄、そして自分の人格を損ねかねない危険な行いであることは間違いなかった。

 

 

 

私は人生で一番関わりたくないタイプの人間を夫にしてしまったのだった。

 

 

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君はクビだ

 

 

なかなかオリバーに懐かないエマに『アイラブユー』を言い続ける彼はなかなかの精神の持ち主だった。

 

 

 

 

 

しかしその日の朝、ついにオリバーは諦めた。

 

 

 

 

無理やりエマに『アイラブユー』を言わせていたオリバー。エマはまだアイラブユーの意味をわからないだろう。

 

 

 

 

オリバーはキッチンのシンクに立っていた。

足元にいるエマにオリバーは言った。

 

 

『そのうち(アイラブユーを)言わなくなるな』

 

 

 

 

私は無言で彼の方を見た。

 

 

 

 

 

かわいいエマの父親がなんでこの人なのか…

 

 

 

 

その日元気のなかったエマは、ついにオリバーのアイラブユーをリピートしなくなった。

 

 

 

するとオリバーはこういった。

 

 

 

『You are fired, I will adopt another child.』

 

 

 

エマに『クビだ、新しい子供を養子に取る』とまさかの発言だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

親としてありえなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

エマが生まれた翌日に私に言った言葉を思い出した。

 

 

 

『子供が生まれて嬉しい。俺はこのまま独身だったら養子をもらうつもりでいたから』

 

 

 

 

 

きっとこの時、オリバーは自分に懐かない娘にイライラを感じ始めていたのだろう。養子をもらうといいながら本当は娘がなついてほしいに決まっている。なぜなら、彼は『自分のものだけ』を大切にする人間だから。

”血のつながっていない養子の子供”を彼が一生面倒見れるとはとうてい思えなかった。

 

 

 

 

オリバーが何を言っているのかエマはわからないとはいえ、このネガティブな発言や怖い表情は少なからず赤ちゃんに影響を与えているに違いない、私はそれを恐れていた。

 

 

得意げに『オレは子供を育てたことがある』と妹や弟のことを話していた彼を少し信用していたが、この日から彼の親としての資質をハッキリと疑い始めた。

 

 

 

 

私はここで、オリバーのこの発言をこう訳した。

 

 

『エマがなついてくれなくて悲しいよ~。このままだと僕ちゃんエマのこと嫌いになっちゃうよ~。僕のことも好きになってよぉ~』

 

 

 

私はエマがオリバーに懐くようにわざと二人きりにした。横目で見ていると、オリバーは必死にエマに近づいては話しかけていた。そしてエマは少しだけオリバーに懐くようになった。

 

 

 

 

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言う通りにしないなら出ていけ

 

ある朝、食パンの袋を留めるのに使っていたバンドがなくなっているのに気づいた。

2枚くらい残っていたパンの袋を留めていたもので、パンごとなくなっていた。

 

そのバンドは日本から持って行ったものだった。

特に大切だったわけではないけれど、雑貨屋で買ったものでアメリカで使おう、くらいに思っていたものだった。

 

 

 

『ねえ、パンがなくなってるんだけど』

 

 

 

これはオリバーに違いない。

私は、黙っているのが嫌でそう聞いた。

 

 

『捨てた』

 

 

と答えたオリバー。

 

 

『留めてたバンドは?』

 

 

そういうと待ってましたとばかりにオリバーは言った。

 

 

『捨てた』

 

 

 

イラっとした私が『なんで黙って捨てるの』と言うと

 

 

『あんなもんいらん』

 

と言い捨てた。

 

 

 

ところが、これはオリバーが私の反応をみるために仕掛けたワナだった。本当は捨ててなかったが嘘をついたのだ。

 

 

オリバーは、私が怒ったことが嬉しかったようで、最後に『オレのやりかたでやらないならでていけばいい』と言ってニヤリとした。

加えて『エマは追い出さないけどな』とも言った。

 

 

 

オリバーはこんなささいなことでも私に自由を与えなかった。

 

 

以前にテーブルに花を置きたいといった私に

 

 

『オレは男だ。お前のクローゼットの中ならいい』

 

 

と答えたし、壁にアートを飾りたいと言っても完全に無視した。

 

 

 

 

この時点で私がエマを連れて日本に帰らなかったことを馬鹿だと思う人は多いかもしれない。(法的には相手の同意なしで帰国できないが)

今振り返っても、オリバーの言動はあまりにもひどかった。

 

 

 

 

それでも、私は彼の家をでなかった。

オリバーのやりたい放題は続き、私は限界まで追い込まれるが、それでもこれまでの自分の決断が間違っていたとは思っていない。

 

 

 

それは今、成長したエマの姿が物語っているからだ…。

 

 

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お前が嫌いだったから

 

オリバーは自分が気が向いたときにしか私たちをどこかに連れて行こうとしなかった。

 

 

 

 

『エマがいつも家で同じことして遊んでてつまらなさそうだからスーパーでもいいから連れてって』とお願いしてみた。

 

 

 

 

『スーパーなんてつまらん』とオリバーは言った。

 

 

 

 

あんたにはつまらんかもしれんが、毎日陰気臭い家の中でじっとしてるよりずっと刺激的で楽しいんだよ!

というのが私の本音だった。もはやスーパーでさえも私たちにとっては楽しい場所になりえたのだ。

 

 

 

 

なぜどこにも連れて行かないのかと聞くと、『お前と話が噛み合わないから車で出かけるのが嫌だ』と言った。

 

 

 

『オレはエマのことを考えている』と言うので「いろんな体験をさせることも大事だ」というとやっと出かけられることになった。

 

 

 

 

行先は言わない。

 

 

 

 

 

着れていかれるところに黙って行くしかなかった。

 

 

 

着いたのは、スーパーよりも近い車で5分のショッピングモールだった。

 

 

渡米前にお別れ会をしてくれたりご祝儀をくださった親戚や友人へ、ちょっとお土産を買いたいから連れて行ってと何度も言っていたけど無視されていた場所だった。

 

 

”こんなに近いのに連れて行ってくれなかったんだ…”

 

 

 

車で5分の場所に子供の遊び場もあるモールがあるのに、1か月以上も連れて行こうとしないなんて。

 

 

 

『こんなに近いのになんで連れてってくれなかったのよ』

 

 

 

というと

 

『天気も悪いし忙しかった』と言った。

 

 

 

でもこの後が本音だった。

 

 

 

 

『それに…わかるだろ?お前が嫌いだったからだ』と言った。

 

 

 

 

 

嫌な気持ちのまま、私たちはキッズエリアに歩いて行った。

エマを遊ばせてから買い物に行く予定だった。

 

 

 

 

時間が経ち、じゃあ買い物に行ってこよう、とすると、いつもは必ず自分が抱っこしてエマを連れて行きたがるオリバーが言った。

 

 

 

『エマを連れて行くか?』

 

 

 

 

それは『連れて行け』という意味だった。

そして、エマと一緒に買い物に行くことになった私。オリバーは一人、自分の見たいものを見に行った。

 

 

私はエマのおしめ替えのためトイレを探して走り回り、夕方に来ていたためショッピングは時間切れ。結局お店を見ることはできなかった。

 

 

 

『また連れてきてやるから』

 

 

 

 

オリバーは私に、心にもないことを言った。

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女が大嫌い

 

両親に捨てられ、祖母から虐待を受けたオリバーは女性嫌いだった。

それでも過去に彼女はいたし、私との前に一度結婚したこともある。(半年で離婚した)

 

 

 

女が嫌いなら私と付き合いたいと言わないで欲しかった。セックスが必要なのかもしれないが、大好きというわけでもないし一人きりが嫌だというわけでもない。

 

 

 

私がオリバーの女嫌いを知ったのは結婚後だった。

 

沖縄にエマを連れて行ったとき、基地内でハッキリと彼がそう言ったからだ。

 

 

 

じゃあなぜ女性を求めているのか…。

 

 

 

 

 

モラハラをする男は劣等感にまみれている。

 

自分を認めて欲しくてたまらないが、同性からはそう簡単に認めてもらえるものでもない。

ましてやプライドが高く、いつも俺が正しいというオリバーのような態度なら可能性はゼロに近いだろう。

 

 

でも女性の中には、『自信のある男らしい男性』に惹かれる人がいる。

 

彼の言うことを正しいと信じ、彼の事を『すごい』と誉め、彼の言うとおりにする人。

そういう人が、彼の”認められたい欲”を満たしてくれるのだ。

 

 

それがオリバーと出会った頃のおバカな私だった。

 

 

 

ところが、そんな人間の化けの皮はすぐにはがれる。

私がオリバーの真の姿にハッキリ気づいたときにあれほど不利な立場に置かれていなければ、すぐにさようならしていただろうと思う。

 

 

 

自分が正しいと思い込むオリバーは私のすること全てが受け入れられないようだった。

当時パンツタイプのおむつを履かせていた私、そして子育てを手伝ってくれていた母のことまでオリバーはこういった。

 

 

『おまえもお前の母親も(pull-ups履かせるなんて)レイジーだ。スマートじゃない。寝かせてコミュニケーションとれば簡単におむつ替えできるのに』

 

 

 

エマはその時1歳半。レイジーだからパンツタイプのオムツを履かせているなんて言えば、日本人のママたちから総攻撃を受けるに違いない。

 

 

 

 

日本製とアメリカ製のオムツの性能の違いや、日本では生後半年からパンツタイプに切り替える人が多い反面、アメリカではトイレトレーニングの準備ができる2歳頃という違いもあって、それを知らないオリバーはこう発言したのかもしれない。

 

 

 

が、母のことまでレイジーと言い切ったオリバーを私は心の底から大嫌いだと思っていた。

 

 

 

この後、オリバーの弱い物イジメは病的にエスカレートしていく。

私は、精神的に限界となり、泣き叫ぶまでに追い込まれていった。

 

 

続く

 

 

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