モラハラの被害に遭っている人は『これってモラハラだったんだ』と気づいたときに今後について考えると思います。もしもモラハラ男が夫なら、別れるか、上司なら仕事を辞めるか…人生の大きな選択を迫られることになります。
今回はモラハラ男が彼氏や夫の場合、モラハラだとわかったのに別れられないケースについて実際に私の経験も含めて執筆していきます。
モラハラ男は操りのプロ
私のこれまでのブログ内容を読んでくださった方は私が言う『モラハラ男』は『ナルシシスト』という人格障害者であることはわかっているかと思いますが、この記事を初めて読んでくださった方に簡単に説明したいと思います。
私は元夫からモラハラを受け続けていた間、彼の精神病を疑っていました。そしてそれが人格障害『ナルシシスト』であると判明したのですが、振り返ってみると私は過去にも2人の明らかなナルシシストと付き合っていたことに気づきました。
二人ともモラハラ男です。
当時はモラハラと言う言葉さえ聞いたことがなく、単に気分屋のワガママ男だと思っていたのですが、そうじゃありませんでした。
そしてこのナルシシストというのは、今私が住むアメリカでは怖い人格障害者であることで知られています。ナルシシストとわかったらすぐに別れる準備をするのが賢明です。
それは彼らが『人を操るプロ』だからです。
過去のナルシシストたちを振り返ってもいろいろと共通点があり、確かに自分はコントロールされていたな~と感じます。
今までモラハラ男と付き合ったことがある、今の夫がモラハラ男である、という方の中には『それでも相手を愛しているから別れられない』という人もいると思います。私は自分の経験から『相手はあなたを愛してないから別れた方が良い』とアドバイスすると思います。
でも、それ以外に『別れたいのに別れられない』という人達もたくさんいると思います。
それには理由があります。
私も実際に過去に別れようとしたのになかなか別れられなかったことがありました。
それは、彼らが操りのプロであると同時に、あなたの弱点を知っているからです。
以下、モラハラ男、つまりナルシシストと別れられない理由に迫っていきます。(モラハラ男、としてではなくナルシシストとしての説明です)
モラハラ男は相手のタイミングでは別れない
モラハラ男ナルシシストは相手のタイミングでは別れません。なぜかと言うと、
その利用価値というのは『自分の目的のため』の利用価値です。
『オレの引き立て役になる』『オレが正しいと認めてくれる』『オレの言うことは何でも聞く』『オレのことを褒めてくれる』
などの利用価値です。
ナルシシストによるモラハラはアメリカでは『Narcissistic abuse』と言います。なぜ彼らが好きになった相手をイジメるのか不思議な人は多いんじゃないでしょうか。
でももし
ことに気づいたらイジメるのが平気でも納得ではないですか?
また、
と知ったらその手段がイジメでも理解できるんじゃないでしょうか。
そして、彼らはただイジメるのではなく、突然優しくなったりします。これも相手を逃さないための彼らのコントロールの一種です。
あれだけ自分に執着していたのに急に冷たくなって振られた、という場合はこの理由です。
あなたが『別れたい』と言った時に彼らにとってまだ利用価値があるのなら別れようというあなたを何としても引き留めます。
その方法は普通では考えられない方法なため、あなたはなかなか別れることができないのです。
モラハラ男は相手の弱みを知っている
モラハラ男と付き合ったということは、『モラハラ男に捕らえられた』ということです。そしてモラハラ男は『この女はオレの思い通りになる』可能性が高い相手だと見込んでいます。むしろそういう相手しかターゲットにしません。
モラハラ男に捕まった場合、以下のようなことをすると後々大変なことになります。
- 過去の失敗談を話す
- 苦手な人の話をする
- 弱点を打ち明ける
- 個人情報を教える
モラハラ男ナルシシストは相手をうまく操り、自分が状況をコントロールしたい、またそうせずにいられないためこういった弱みを握らせてしまうとそれをうまく利用します。
自分のことはあまり話さないのに、あなたのことはいろいろ聞き出してくる場合、純粋にあなたに興味があるか、あなたの弱点を握っておきたいかのどちらかです。弱点を握りたい場合はあなたから話を聞き出す他にも、あなたのことをよーく観察します。こちらが気づく場合も気づかない場合もあります。
弱点を握られた以外にも、彼らに捕まりやすい5つの特徴を持つ人たちは性格上相手から逃げにくくなってしまったりします。相手に必要以上に感情移入したり、助けたがりの人はとくに大変です。
彼らはそんな相手を選んでいるので、そこを利用します。相手の優しさにつけこんで許しを請う、を繰り返します。
モラハラ男は、別れようとすると急に泣きすがったり、怒ってみたり、脅してみたり、いろんな方法で逃がすまいとしてきます。
そして、強引に別れようとするとストーカーになることもあるんです。
モラハラ男はストーカーになる危険がある
モラハラをするナルシシストが別れようとするとストーカーになるのは次の理由です。
相手から拒絶される、ということが自己肯定感の低い彼らには耐えられません。
モラハラ男ナルシシストは、相手をコントロールするためにあなたの行動を監視したり、あなたを束縛したりします。そもそもストーカー気質ですが、それが嫌になったあなたが自分のもとを去ろうとする場合、『自分が価値のない人間』という感情に囚われるため何としても逃がさないように付きまといます。
そうして、あなたの弱みや悪口を周りの人に言いふらすと脅す場合や実際に言いふらしたりします。
これは『Smear campaign』と言います。
親しい友人や会社の人に言われたくないことを言いふらすと脅されたりするため別れられないということもあります。
彼らにとっては、あなたの感情なんてどうでもよく、大事なのは自分(自分の目的)です。
モラハラ男にとって、彼女や妻は自分より劣る人間で、支配下にある人です。そんな相手が自分なしで幸せになることは許せません。相手が自分と別れて不幸になっていることを確認するためにストーカー行為を起こす場合があります。
彼女や妻が自分の元を去っていった後にもストーカー行為を起こすことがありますが、これが本当にしつこいです。
例えばこんな感じ。
モラハラ男と別れられない理由が、こういったストーカー行為が怖かったり、彼らがあまりにもしつこく泣いたり怒ったり脅したりして引き留めようとするからです。
自分の気持ちが離れていたとしても、会社の人や近所の人、家族に○○をばらすなどと言われるなどの脅迫がある場合、なかなか相手を断ち切って前に進めません。明らかに法律違反や命の危険があれば警察に連絡できますが、そうでない場合はうまく別れないと大変だといろいろ悩んだりしてしまいます。
モラハラ体験のない人たちは『なんでさっさと別れないのよ』と思うかもしれませんが、被害者たちの精神的な呪縛はなかなか簡単には解けないんです。
そんなモラハラ男と正しく別れる方法はこちらです。私の失敗体験も書いています。⇩
他の被害者たちの理由
モラハラ男と別れられない理由は他にもいろいろあります。
他の被害者の理由は以下のようなものがあります。
- トラウマボンディング(トラウマティックボンディング)モラハラ男のアメとムチにコントロールされ、歪んだ絆ができているため
- 認知的不協和のため(別れたいのに別れないという矛盾した行動から生じる不安をなくすために別れない方が良い理由を考えて別れないという行動を正当化する)
※認知的不調和とは自分の考えと行動が矛盾した時感じる不安解消のため、考えかたを変えることで行動を正当化すること - 心理的コントロールされてしまっているため
- 子供たちを危険にさらしたくない
- 自分がうつや不安症になってしまっているため
- モラハラ男が地位のある男で、まわりに弁護士や警察官がいて、『別れたら子供に会えなくさせてやる』と言われたことを信じてしまったため
- 銃を持っていて自殺をほのめかされたため
- 仕事していなくて収入がないため
- 別れたら何をされるかわからないことが怖いため
- 住む場所がなくなるため
- お金がなかったことと相手を愛していたため
- 結婚していて財産を共有しているため
- 離婚協議やSmear campaignに対抗する気力がなかったため
- 共依存してしまっていたため
モラハラ男とダメだとわかっていて別れられない場合、上記のような理由があります。
なので、『なんで別れないの?』という質問は被害者を追い詰め、傷つけてしまいます。
別れたくても別れられない強烈な理由があるんですよね。そうはいってもそこに留まっていて事態が良くなることはないこともわかっています。それぞれが抱える理由をどうやったら解決できるのか、、というところから少しずつ別れに向けて行動していくのが良いのではないでしょうか。
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