ナルシストにはお金持ちが多いと聞いたらナルシストになりたいと思う人もいるかもしれません。
世の中の成功者や有名人、政治家や医師たちのように、性格悪いけどお金は持ってるのは羨ましい、あんなふうに金持ちになりたいと思う人って結構多いんじゃないでしょうか。
これは特に男性に当てはまると思います。
男性にとって仕事で成功することはとても重要視されていることや、男性誌の中にはナルシスト気味になった方が良いと勧めているものがあるからです。
これがどれだけ危険なことなのか…これはナルシストの被害に遭っている人じゃないとわからないと思います。
今回はアメリカのナルシストエキスパートからナルシストに成功者が多い理由とナルシストにとってお金とはどんなものなのかを学んだのでそれをまとめておきたいと思います。
お金に対する考え方、人生に対する考え方を改めて考えさせられました。
※ナルシスト→ナルシシストのことです。
成功者にはナルシストが多い?
ナルシスト(ナルシシスト)について知りたければ芸能人やセレブを見たらいい、という人もいます。ナルシストについて知れば知るほど、そういった著名人や社長、お金持ちの中に ナルシストの特徴を見せる人が多いことに気づきます。
実際にはどうか…
アメリカでのナルシシズム度の高い業種の調査結果では、社長、セレブ、アスリート、ビリオネア、医師、弁護士、宗教のリーダーが上がっているとのことです。
ナルシストに成功者が多い、そして金持ちが多いのは事実のようです。
でもナルシストの中でも尊大型のナルシストにこれは当てはまるのではないかと思います。
悲しいことにこの世の中でお金はなくてはならないもので、だからこそ相当な力をもっています。
でも、なぜナルシストは私たちより多くのお金を稼ぐことができるんでしょうか 。
金に魂を奪われるナルシスト
ナルシストが私たちよりもお金を稼いでいるのは事実ですが、これは単に彼らがラッキーだからというわけじゃありません。
この”権力がある”ことと”自我が強い”ことはほとんどのケースでお金稼ぎの近道になってしまっていて、逆にお金があることによって権力を握ることができたり、自我が強くなったりもします。
健康な精神の持ち主なら、お金に魂を奪われるなんてことはなく、お金が欲しいといっても「どうしても10億円欲しい」なんて思わず、現実的な考え方をするので限度があるはずです。
それに私たちは人とのつながりを大切にしたり、趣味とかの活動をしたり、自分っていう人間らしく生きようとしています。
だからこそお金をたくさん稼いではいないけどとても意義のある仕事をし、愛する友人や家族に囲まれ、彼らが何であるかよりも誰であるかということによってアイデンティティを持っている人たちがいるわけです。
でもナルシストの場合は、権力を持つことや認めてもらうこと、恥をかいたり、本当は不安定な人間だってことを知られてしまうことへの恐怖といった物質的なエゴだけが彼らのアイデンティティーを作るのです。
要は本当の自分という人間は知られたくないし、感情的なつながりなどどうでもよく、権力やお金をもってうらやましがられる生活をしていたいということがナルシストという人間です。

お金はナルシストにとってとても大きな存在。自分自身を守るために人から羨ましがられるようなライフスタイルを作ろうとします。かっこいいスポーツカーで猛スピードで走ってみたり、派手に飾った家に住んだり、華やかな仕事についたり(少なくともそう見せたり)派手な靴や時計、バッグを持ったり…
そしてうらやましがられるようなパートナーをキープしておいたり、家族や従業員を自分のいいように動かすため、威張るため、などにお金を使います。
でもそのお金を持つためにはお金を稼がなくてはいけません 。
てことで、今度はその便利な道具を何としても手に入れようとします。
お金を得るためならなんでもする
ナルシシズムが高いほどより競争的で野心的、勝利にこだわり、外交的でよりリーダーシップにこだわるのだそうです。
お金はその果てにある究極のナルシストのサプライ。
そこまでするから上りつめることができるってことです。
アメリカでは特に、頂点にまで上り詰めてしまえば、その人が頂点に上り詰めるまでにしたルール違反を許してしまう傾向があるとのこと。トップを見てれば納得です。
悲しいことに私たちにはお金を持っている人を尊敬する文化があるので、いくら稼いだと自慢する人たちもいます。
お金を持ってる人がみんな悪いというわけじゃなく、当然本当に頑張って稼いだ人、遺産を受け継いだ人などいろいろなパターンがあるにしても、お金をたくさん稼ぐ人の多くはルールに従わないのだそうです。
勝利にこだわり、成功を追求すること、特にお金を稼ぐことに無我夢中になるナルシスト。
野心は悪いものじゃなく、ゴールを決めてそれに向かって頑張ることは良いことだけど、その途中で他人を傷つけ続けるっていうのがダメなことなんですが、これをするのがナルシシストの人格の柱となってるわけです。
こういうことがまかり通ってしまった結果、思いやりのない上司、ビリオネア、さらには強盗団なんかも生まれてしまい、この世の中をかき乱しています。
そして、ナルシストによって多くの人が傷つけられてしまっています。
最悪なのはナルシストをメンターにすること
よく、自分のメンターを見つけるという話が出たりしますよね。
自分の進みたい分野で成功してる人から学ぼうとするんですが、その時に残念なことにナルシストを選んでしまう人が多いのだそうです。
これについては、私も今思えばナルシストを選んでしまったかもな、と思い当たることがあります。
本当の意味で成功する選び方は、そのメンターが仕事と家庭のバランスが取れていて、妥協したりキャリアアップを少し遅らせても良いお手本を見せてくれるかどうか。
もしナルシストを選んでしまった場合、そのメンターは有害で破壊的なメンターになります。間違ったことを教わることになるわけです。
- 「これをすればお金稼げるんだからなんでしないの?」と言っては規則から外れたことを勧める
- 相手の状況を考慮せず「努力が足りない」とものすごく厳しく当たる。
- 「○○円稼いでない人は基礎力がない」と金額を成功の基準にする。
- 「私は○○円稼いでます。一生の間に100億円稼ぎます」と稼ぐことだけが人生の目標になっている。そしてそれをかっこいいと思っている。
- 教えても稼げない人は放置し、稼げた人を「私の教えた方がまた○○円稼ぎました」とアピールする。
など。
この世界ではお金がとてもパワーのあるものになっちゃっていることも、こういう間違ったメンターを選んでしまう原因なんでしょうね。
そしてこのパワーのあるお金がナルシシストにとってほしいもの全てを得るための便利な道具になってしまっているので、 結果的にNPDのパターンを続けさせてしまう理由になっています。
実際にナルシシズムが強い方がお金を稼ぎやすいと知って、ナルシシズムを強化しようと考える男性がいたそうです。
冒頭のように男性誌でもそれを勧めているくらいなので、お金を稼げるなら…と思う人がますます増えて、それに伴ってナルシストが増えていく可能性があるんじゃないでしょうか。
ナルシストがお金を稼ぎやすいか…、、確かに尊大型ナルシストはお金を稼ぎます。
が、その人格は…っていうと、エゴが強く自分の欲しいものばっか求め、そして仕事でも家庭でも一番いいところは自分が持っていくっていう全く羨ましくない人格です。
健康な精神、人格のある人なら、うーーーん、私はそこまでしたくないなって思うんじゃないでしょうか。
玉の輿に乗りたい=ナルシストに当たる可能性が高くなる
最悪なことに、財政的に成功しているナルシストたちにとって、そのお金は他人をイジめ、コントロールする手段になります。
そしてそうやってお金持ちのナルシストと結婚してしまい何年もともに過ごし、最初はバラ色の人生と思いきや、実は彼らが本当に大切なのは自分の欲求だけであることを知ってガッカリすることになるだけでなく精神的に痛めつけられます。
もしもお金のあるナルシストの家庭で育った場合、このお金がとても強力な道具として使われることになります。
愛情表現としてだったり、罰としてだったり。
「○○できたらこれ買ってやる」
「父さんのいう通りにしたら旅行に連れてってやる」
「オレに恥かかせた」とお金をあげない、必要なものを買わない、など。
ナルシストにとっては家族は『人』という名のパペット人形みたいなもの。
人を傷つけることなくまっとうに稼いでいくなら問題ないと思いますが、金をたくさん稼いでモテたいし、オレさえ幸せならいい、って人もきっといると思います。
こうなると、世の中からやさしさや愛情っていう心のふれあいは減っていき、金や権力をもつために必死で人がお互いを蹴落としはじめる世の中になっていくんでしょうね。
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