モラハラ男はよく怒りますが、怒ったことを相手のせいにします。この時モラハラ男に謝ったり正論で返したりしてケンカに発展したことないですか?
言い返すと余計に怒るからそれが怖くてひたすら謝るという気持ちはとてもわかりますが、これをしても残念ながら解決しないどころかさらにエスカレートして自分が追い詰められてしまいます。
怒るのわかってるけど言われっぱなしは腹が立つし、相手の言うことどう考えてもおかしいからスルーできない!と反論する気持ちもわかります。
でもこれをしても全く意味がない理由があります。
今回はオレを怒らせたお前が悪いとモラハラ男が言う理由、謝らなくてもいいし正論返しもムダな理由をお伝えしたいと思います。
オレを怒らせたお前が悪いという理由
これはモラハラ男が怒った時によく言うセリフの一つです。全く同じセリフじゃないかもしれませんが、基本的に「おまえが悪い」というスタンスで相手を責めるというパターンは同じです。
モラハラ男がお前が悪い、という理由の一つは責任を取りたくないからです。自分は間違っていないと思い込んでいるモラハラ男なので責任を取る必要はないからです。
でも、「明らかにあんたが間違ってたよね?」「やらかしたの自分じゃん?」って場合がありますよね。
そんな時にもモラハラ男は怒って結果的に「お前が悪い」って言うのは何で?頭悪いの?と思うかもしれません。
この理由はこうです。
モラハラを繰り返すナルシシストやナルシシスト的な人格の彼らには特権意識があり、自分が正しいと思い込み、責任を負わないという特徴があるので、そもそも事実に関係なく「オレは特別だし間違っていない、悪いのはオレ以外」と思っています。この特徴のある人格を他人が変えることはできません。明らかにあなた間違ってるでしょ、というケースでも平然と嘘をつきます。
オレを怒らせたおまえが悪いという理由にはこんな彼らの生き方もあります。
おまえはオレの敷いたレールに乗ってこい。ルールはオレが決めるからそれに従うように。従っていればたまにご褒美やるから。従わない場合は大変な目に遭うので気をつけろ。
というのが基本的な生き方です。これに彼らの機嫌や欲求の満たされ具合などの要素が加わっていろんなモラハラが繰り返されます。
モラハラ男はつまらなくなったりすれば浮気をします。そういった浮気相手が乗客として乗って来ます。浮気相手に限らず時には会社の部下だったり、友人だったりが乗ってくることもあります。みんなモラハラ男を褒めてくれたり憧れてくれたり、評価してくれたりなどする人たちです。
乗客は目的地に着いたり降りたくなったら降りますが、運転手は勝手に降りることはできません。クビになれば自由の身ですが辞めたくなったら訴訟を起こさないとなかなか辞めれません。
つまり、モラハラ男のおまえが悪いは、勝手に好きな方向に行こうとしたから罰を与えたのにそれに文句を言うおまえが悪いということです。
モラハラ男に謝る
謝ってしまう心理
モラハラ男が怒った時に、とりあえず謝る、ひたすら謝ってしまう、といったように謝る人が多いんじゃないかと思います。
謝ってしまう理由は、
- とりあえずこの場をやりすごしたい
- 謝るまでしつこく攻められるから
- 殴られるかもしれないのが怖い
などいろいろあるんじゃないかと思います。じゃあ謝った結果どうなるんでしょうか。
謝った結果
謝った結果どうなるか、、というと、モラハラ男は「こいつはオレの言うことを聞くな」と支配力を確認して安心します。
とりあえず満足するので、その場はうまくやり過ごせるかもしれません。
ところが、このときに支配力を確認しているモラハラ男はこういったことを繰り返すようになり、そのうちに明らかに違うことを正当化したり、嘘の回数が増えたりしていきます。
オレを怒らせたということに対して「ごめんなさい」と言ってしまったわけなので
そうなれば、もう誰が本当に正しいとか事実がどうとか関係なくなります。
謝らなかった結果
じゃあ謝らなかったらどうなるか、、というとそれは謝らずどうしたか、という行動によって変わります。
謝らずに言い返した場合…怒ってケンカに発展します。もしかすると被害者ぶって「どうせオレは○○ですよ」というかもしれません。
基本的にはオレの言いなりにならなければ罰が待ってるだけだからな、という考えなので謝ったからと言ってモラハラがなくなるわけじゃないのと同様に謝らなくてもモラハラはなくなりません。
ただ、自分の言いなりにならないことに対してはモラハラ男はとても怒ります。
俺を怒らせたおまえが悪い、は今後オレを怒らせるような行動するなよという牽制、脅しも込めています。
謝らない方がいいのはなぜか
モラハラ男が怒っているときにはとにかく土下座してでも謝る、というのは絶対しない方がいい行動です。
彼らの支配下に置かれているということを決定づけることは、自分の身を危険にさらすだけだからです。
謝った方がいいケースは、その時に既に自分に危害が加えられようとしていてそうしないと逃げられないという場合です。
モラハラ男に反論する
反論する心理
モラハラ男に反論してしまう理由はこういったものが考えられます。
- モラハラ男に負けたくない
- 自己防衛
私自身もこういう理由でよく反論していたので気持ちはとてもよくわかります。
負けたくない、というよりは自己防衛の方が強かったですが、モラハラを受け始めた初期の頃はとくに、理不尽なことを言い出すモラハラ男を何とか論破してボコボコにしたい!と思う人が多いんじゃないでしょうか。
そのうち、論破は無理と気づき、無駄なエネルギーを使わなくなるはずです。それでもやっぱり言われっぱなしは腹が立つし、放っておくと自分に自信がなくなったり、誰のことも信用できなくなってしまうのでモラハラ男といる限りはときどき自己防衛で反論してしまうと思います。
じゃあ反論するとどうなるのか
モラハラ男のやってることでおかしいなと思ったことに対して、または自分の間違いを正当化してきたモラハラ男に正論で返したら、まず怒りで返ってきます。
どっちにしても怒って罰を与えてくるという結果になり、決して普通の人のように『俺も悪かった、言い過ぎてゴメン。これからは気をつけるわ』とはなりません。
反論しない方がいいのはなぜか
ケンカをするのはモラハラ男の狙い通りだからです。こういった何かしらの感情をエネルギーにしている彼らに反論、または正論を伝える、など自分の意見を言うことはモラハラ男にとって相手をいじめる絶好のチャンスになります。
私たちが何かしらお互いにとって良い解決策を見つけたいと思って伝えるセリフに対して彼らは普通の人のようには解釈しませんので、話すこと自体が無駄ということになります。
どうしても話をしなきゃいけないときでも話題を変えたり無視したりすることが多いのに、それ以外の機会に彼らと話し合ったり言い返したりすることは人生の貴重な時間を無駄にするだけでなく、他のことに使えたエネルギーまでも無駄にしてしまいます。
さらに女性にとってはもっとつらいことに、ケンカをすればするほど口角が下がり、どんどん近寄りがたいなと思われるような表情になってしまいます。
対処法
ハッキリ言ってこの場合にどうするかの完璧な対処法っていうのは難しいと思います。モラハラ男からは離れるのが一番だからです。それ以外の方法の中で一番マシな結果になるのがこの対処法です。
丁寧かつ冷静に相手のセリフを「聞いた」ことだけ認める。
「そうですか」「わかりました」
謝りたくなるなら、そんな風にあなたが感じるのは残念だけど、私はこう思います、という言い方で、私は私の意見がありますよということを伝えると良い、と心理カウンセラーのDr.カーターは言っていましたが基本は言い合いに発展しない手短な反応が良いのではないかと思います。
感情的にならず、手短に淡々と返事をします。相手が会社の上司なら『そうなんですね、わかりました』ととにかく必要以上のことは言わない、ということです。
始めはモラハラ男はこれに対してめちゃくちゃ怒ります。でもそのうちにあなたの反応に飽きます。
肯定も否定もされない、となるとケンカのしようもないし、イジメるチャンスもなくなるからです。
今までケンカに乗ってきたのに急に乗らなくなった場合、モラハラ男はわざとケンカを売ってくるようなことを言ったり、怒ってみたり、無視してみたり、相手の感情を引き出そうとしてきます。
そのため、つまらん奴、と思われたら成功です。
モラハラ男でなくても、怒ってる人の側にいるのは苦痛です。でも、ここで覚えておくとよいことは、
相手の感情は相手の責任であるということ
自分は自分の意見を持っていればよい
ということです。
モラハラ男の怒りはモラハラ男の問題です。彼らはアンガーマネジメントの問題を抱えていますが、それは私たちがどうにかしなきゃいけないことじゃなく、彼ら自身が向き合わなきゃいけないことです。
身体的暴力はすぐに逃げる
ただし、暴力ふるうから怖い…という場合もあると思います。
正直言ってモラハラ男が物に当たり始めた段階で逃げるのが一番です。そこからひどくなっていってしまう上に身体的暴力になるとますます逃げられなくなります。
私の中では暴力ふるわれるかもしれない…と思うようになった時点で、すでにアウトです。そんな心境にさせる相手の人格がおかしいことに気づいてすぐに身を守るのが良いです。
まとめ
何度も言いますが最終的には完全に別れるか距離を置くのが間違いなく良いのですが、それが状況的に今すぐどうしてもできない、という場合もあると思います。
そんなときは謝り倒したり正論返ししたりしないで、冷静に手短に答えて終わりです。
この時に身の危険を感じるとしたら、もうアウトです。モラハラ男との間に本当の愛情は存在しませんので早く身を守ることを第一に考えて欲しいと思います。
次回はなぜ合わない相手と一緒にいるのか不思議な人の疑問にこたえたいと思います。
コメント
始めまして。アメリカ人とお付き合いをしてて何度も復縁を繰り返している者です。アメリ子さんの記事をほぼ全部読ませて頂き、驚くほど納得の行く事が多くて、、やっと今までの事が理解が出来ました。こういう事だったんですね。文化や性格の違い、育った環境の違いはあるにしても(実際そう考え、修復出来るなら、助けになれるなら、と思って今まできましたが)、彼がナルシシストである事が大きかった様に今は凄く感じています。もちろん私も完璧では無く欠点も多々ありますが、彼からの心無い言葉の数々や子供の様な衝動的で意味不明で支離滅裂な行動、そういった事は恋愛じゃなくても、普通の大人同士の関係で決して正当化されるものでは無い、とアメリ子さんのお陰で冷静に判断出来るようになりました。色々と経験・勉強された事をここに情報提供して頂いてとても役に立ちました。その事をぜひお伝えしたくコメントさせて頂きました。
まみさんはじめまして。貴重な時間を使って記事を読んで頂きありがとうございます!経験談を共有していただいたのもとても嬉しいです(^^)。
そうなんですよね、異国の人と付き合った時は、文化や環境の違いが影響してるかも…と自分を納得させてしまったりすることもあるので特に危険なんじゃないかなと思ったりします。
実際に私もそうやって相手を助けたいという気持ちをナルシシストに利用されていました。
人種や環境、生い立ち、関係なく虐待は虐待!と言うのを過去の自分は気づいてませんでした。
今もきっとたくさんの人が意味不明な彼らの行動に悩まされ、自分を責めているだろうと思うと心が痛みます。
まみさんのおっしゃるように彼らは普通の大人とは思えない行動を取りますよね。
自分が相手にしている人はどんな人なのかを知るっていうことが不健康な関係から抜け出す第一歩じゃないかと思います。
欠点があるのが人間だし、それぞれ意見が違うのも当たり前のことなのに、彼らといるとそれが悪いことだと思わされてしまいます。
まみさんも自分を責めたりしないでくださいね!
ナルシシストは皆同じパターンを繰り返します。
idealization→devaluation→discard→(hoover) 相手に運命の出会いを思わせ素敵な演出をして捕まえる→本性を現し虐待を始める→いらなくなったら捨てる→よりを戻そうと言い寄ってくる
虐待はなくならないので、まみさんもどうかナルシシストから離れて健康な生活が送れますように…!
何かあれば気軽にコメントください^^(非公開ご希望の場合はお伝えください!)
アメリ子さん、お返事、励まし、有難うございます。自分でも、彼は正論が通じない、人の気持ちを考えれない相手で、自分が傷ついてる事も頭で十分解っていたつもりです。でも、何とか相手に解って欲しい、という強い思いと、話せば改善してより関係が強くなるのでは、という期待が入り混じり今日まで来ました。あと、彼はナルシシストに加えてとてもimpatientなのです。とにかく時間をかけてゆっくり何かをする事が苦手というか出来ない、結論を急ぐタイプなので、それも非常に衝突に影響していて、私も昔そういう所があったので、これも治せるのでは、と思ってました。正直なところ、今、彼のナルシシストがはっきりと出来た段階で、次、どうしたら良いかは、疑問のままです。私の場合、オリバーさんのような虐めや暴言はありませんし、子供も居ません。私を陥れたいとか虐めたいというよりかは、自分の思い通りにしたい、ただそれだけのように見えます。ですが、今一度自分の将来を考え直した上で、彼としっかり話し合いたいと思います。アメリ子さんが書いていた事がとても参考になったので今までとは違った会話が出来そうです。(*^o^;)次の記事も楽しみにしております。アメリ子さんもご自愛下さい。
まみさんこんにちは^^
返信ありがとうございます。私はまみさんに偉そうにアドバイスするつもりはないですが、過去にナルシシストと知らず付き合って苦しんでいた自分に対して今ならこう言うだろうなって言うことを書かせてもらおうと思います。
まず、他人を傷つけるということをどんな理由であれ、続ける人はどこかしらが精神がおかしい人です。ナルシシストはbroken peopleと言われてますが、治療法があるならともかく、治らないどころか年齢を重ねるほどにひどくなっていくんだそうです。
実際に父や母がナルシシストという人の中には、死に際まで自分のしたことを反省しなかったと言っていたり、正直親が死んでくれてホッとしているという人さえいます。
ショッキングだけどそれが事実です。
そういう相手と一緒にいて幸せなのかをよく考えて自分はもっと価値のある人間だということを知ってほしいなと思います。
まみさんの彼もimpatientだということですが、オリバーものろまですがimpatientでした。ナルシシストはとってもimpatientです。
私はオリバーがのろのろしてる様子をみて忍耐強いんだと勘違いしてましたが、全然でした。(-_-;)
正直、ナルシシストとの子育てはめちゃくちゃ難しいです。子供を作るといざと言う時縁を切れないので、ここは本当によーく考えてみて欲しいな、というのが素直な思いです。弁護士さんでさえ手を焼いてますよ!
どうか今と将来のご自身を大切に!操られないようにだけは本当に本当に気を付けてください。応援してます(^-^)
アメリ子さん、貴重なお時間を割いて返信してくださり有難うございます。結論から言うと、結局彼とは別れました。彼も同様に別れを選択してくれました。ここで客観的に彼を見て病気なのだと納得し決断する事ができました。他の質問フォーラムや記事でも皆さん別れるのが唯一の手段だというように書いてありました。ここをきっかけにNPDについて沢山知ることが出来ました。アメリ子さんの記事にどれだけ救われたかわかりません。本当に有難うございます。アメリ子さん、エマちゃんにとって毎日が平穏でありますように、こちらも応援しております。
まみさん、報告して頂いてありがとうございます!
正直ちょっと心配でした。別れが決断できずにもっと傷ついちゃったらどうしよう…と。別れた方がいいですよ!って言った方が良かったかな、、と。
万が一hooveringがあっても戻らないように気をつけてください。(^^)
相手がナルシシストの場合、私は100%別れた方がいいと思っています。自分のためはもちろん、社会のためでもあると思ってます。
これからナルシシストはもっと増えていくと言われているので、どうかまた捕まらないように気をつけてください。
ナルシシストと別れたらだいたい1年くらいは次の彼氏を作らない方がいいと言われてます。
理由は自分の傷が癒えていない(元通りの自分に戻る時間)、また同じようにナルシシストにつかまる可能性があるからです。実際に私は2番目のナルシシストと別れたあと数か月で元夫に出会い付き合ってしまいました。
ナルシシストのパターンを知ることも彼らを避けることに繋がると思いますが、彼らは本当に心理操作がうまいので大丈夫と思っても捕まるかもしれません。(ちょっと詐欺師の心理テクニックと似てるのかも)
まずはご自身をいたわって、ナルシシストといた時にはできなかったことをしたり自分のペースでのんびり過ごしてください。私もまみさんに体験をシェアして頂けたこととっても嬉しいです。
私はこれからもっとナルシシストについて勉強し、情報を発信していくのでもしもまた気になることがあったり知りたいことがあればぜひのぞいて気軽にご連絡ください。(*^^*)
ではではまみさんもご自愛ください。(^-^)