なぜモラハラ男と別れないの?暴力男とヨリを戻すのはトラウマボンドのせいです。

ナルシシスト

暴言に嫌がらせ、無視に耐えた挙句に「おまえなんか価値がない」と言う相手と別れない友人や同僚を不思議に思ったことはないですか?

どう考えても嫌な奴なんだから早く別れなよ、とアドバイスをしてもいつまでも別れない…または別れた!と思ったらまたヨリを戻していた…そんな友人に「戻るあなたが悪い」と言いたくなってしまうかもしれませんが、そのセリフは言わないで欲しいです。

 

なぜかと言うと、彼女が戻ってしまうのはきっと「トラウマボンド」のせいだからです。

アメリカでは、ナルシシストと最終的に別れるまでに平均7回はヨリを戻してしまうそうです。

 

今回は、モラハラ男ナルシシストと別れられない原因でもあるトラウマボンドについて執筆していきたいと思います。

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トラウマボンドって?

トラウマボンドまたはトラウマボンディング(Trauma bond / Trauma bonding)とは虐待者に対する心理的反応で、虐待被害者が加害者との間に歪んだ(不健全な)絆を形成したときに起こります。よく起こるのは被害者が加害者に対して同情心や愛情を持ち始めた時ですが全ての虐待関係で起きるわけではありません。

 

誘拐事件や監禁事件などの被害者が、犯人と長い時間一緒に過ごすことにより、犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象であるストックホルム症候群もこのトラウマボンドの一つと言われます。

 

このトラウマボンドは、モラハラ男であるナルシシストと付き合った場合によく登場する言葉です。そして多くの人がこれを経験しているんじゃないかと思います。

 

この人から離れた方がいいとわかっているのに離れられない…それは被害者が悪いのではありません。

 

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トラウマボンドが起きるのはなぜか

National Domestic Violence Hotlineによると、トラウマボンドは不健全な愛着の結果起こるのだそうです。

 

 

どういうことか…というと、

私たちが育む絆というのは赤ちゃんが生存するために両親、または世話をしてくれる人に依存するところから来ています。

この、乳幼児が特定の他者に対して持つ情愛的な絆を愛着と言い、これが人間に対する信頼感をはぐぐみ、その後の人間関係に大きな影響を及ぼします。

 

生き延びる、ということが愛着の基盤にあるため、安全が脅かされているとき、つまりトラウマが発生した場合、私たちは自然に自分をサポートしてくれる人たちに頼ってしまいます。この絆ができたとき、脳内にオキシトシン(愛のホルモン)が放出され、サポートしてくれる人との間に癒しと愛着を促します。

 

 

こうしてトラウマボンドが発生します。

 

この時、自分を助けてくれる主な人が虐待者だったとしてもそこにトラウマボンドが形成されます。

自分が傷ついたとき、傷つけた相手である虐待者に慰めてもらおうとしてしまうのです。

 

 

親子の場合

例えば子供は親や世話をしてくれる人に愛と扶養を求めますが、もしもその時、親や世話人が虐待者だった場合、子供は愛と虐待を関連付けてしまうことがあります。そしてそれが普通であると信じてしまうため、虐待者を悪い人だと思わなくなる可能性があります。

 

それどころか、子供は自分に起きていること(世話をしてくれる人が虐待をするという矛盾)を理解するために虐待を受けた自分を責めてしまうこともあります。それによって子供の目には虐待者は良い人として映り、結果、虐待者との絆を深めてしまいます。

 

 

モラハラ男との恋愛の場合 

モラハラ男との関係は虐待、そして後悔した様子を見せる、の繰り返しです。身体的暴力のケースも殴ったりした後に優しくなったり泣いたり、反省した様子を見せる、などします。

 

 

モラハラ男が暴言や裏切り行為で相手を傷つけたあと、「もう二度としない。オレは変わるから。約束する」と言ったり、出会った頃のように優しくなったりプレゼントをくれたりするとき、私たちはその言葉を信じてしまいます。それはきっとこの虐待は終わるだろう、きっと彼は変わるだろう…という希望を持つからです。

 

 

虐待されること自体、優しい時や良い時があるからその代償だと思ってしまうこともあるかもしれなかったり、もしも虐待者からのひどい扱いに慣れてしまっていた場合、反省した時の態度に感謝さえしてしまうことがあり、これが絆を深めてしまいます。

 

 

トラウマボンドは他にもこんなケースで発生します。

  • 児童虐待
  • 家庭内暴力
  • 近親相姦
  • 高齢者虐待
  • 不法移民の雇用
  • 誘拐や人質
  • 人身売買
  • カルト宗教

 

 

モラハラ男と付き合っているとき、その虐待の深刻さを理解してくれる人は少ないです。私もそうでしたが、モラハラを人に相談しても理解してもらえずにいました。相談相手のいない逃げ場のない環境、そして虐待した人が唯一自分を慰めてくれる人だった場合、その人に頼ってしまうのは自然なことです。

 

モラハラ男と付き合っている友人が別れなよと言われても別れられずにいたり、ヨリを戻している時、本人はこのトラウマボンディングのサイクルにはまってしまっている可能性があります。

 

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ナルシシストとの関係は中毒性がある

 

ナルシシストとの間のトラウマボンディングはドラッグやギャンブル、アルコール、sexなどの中毒症に似ているそうです。

 

 

例えば、スロットをするとき。『いつ当たるか、いくら当たるのかわからない』からワクワク期待して遊び続けてしまうので、やめ時が難しかったりします。

 

 

この時、例えば健全なカップルのケースは定期的に当たるけど当たりが少ないスロットマシーンのようで、100円入れて、200円当たる、100円入れて100円当たる、といったようにずっとやり続けても大損もしなければ大当たりもしない、要するにつまらないスロットに例えられます。

 

 

でもスロットマシーンがナルシシストだった場合、まるでラスベガスのスロットマシーンのように、もうちょっとやってみようかな、という程度の当たりがきます。さらにこのラスベガスのスロットマシーンはごく稀に一生遊んで暮らせるほどの大金が当たる可能性があります。実際に当たった人がいるという写真を見ては、大当たりを夢見てついついお金を入れ続けてしまうのです。

 

 

 

この、『いつ当たるかわからない状態にあると、当てようとする行動が長続きしやすい』ことを表す法則を間欠強化の法則」と言います。

 

恋愛でもこの間欠強化の法則が使われていて、たまにサプライズでプレゼントをしたり、メールを毎日送信じゃなく送ったり送らなかったりするという駆け引きが効果があったりします。

 

 

この間欠強化の法則がナルシシストとの間にできるトラウマボンドのカギとなっているのです。

 

 

具体的には、高級リゾート地への旅行に連れて行ってもらったり、一流芸能人を紹介してもらったり、ものすごく優しくなったり、最高のsexができたり、など一回、または一時だけの幸せな経験が日常的な虐待を我慢する理由になってしまう、ということです。

 

 

『そんなひどいこと言う人と一緒にいちゃだめだよ!』

と言われて

『わかるけど、でも本当は優しい人なんだよね。あの時はたぶん私がいけなかったのかも…』

 

10%のご褒美のために90%の虐待を許してしまう、そんな状態なのです。

 

 

 

トラウマボンディングにはまってしまうのは、まるでハムスターの回し車の中にいるようだと表現する人もいますが、まさにそんな感じでいつまでも回り続けてしまいなかなか抜けられません。

 

 

さらにトラウマボンディングのサイクルにはまると、自分自身をガスライティングしてしまうようになります。

 

 

自分でもこんな関係良くないってわかってるんだ…でも彼を愛しているの…彼がいない生活なんて考えられない…

 

 

このトラウマボンドが、ナルシシストとなかなか別れられない人たちがいる理由です。彼らと別れるのは中毒から立ち直るようにとても難しいのです。

 

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トラウマボンドの兆候

自分、または友人にトラウマボンディングが起きているかもしれない兆候は、

付き合っている時

 

1 引っ越しや人生を変える大きな決断を先延ばしにしている(モラハラ男と離れる不安)

2 モラハラ男の虐待の言い訳を信じてしまう

3 モラハラ男と精神的なつながりを感じている

4 モラハラ男のすることに対して自分が言い訳してしまう

5 自分を助けようとしてくれる友人や家族、隣人などと口論になったり彼らを避けてしまう

6 警察官などが虐待をやめさせようと止めに入った時に虐待者をかばってしまう

 

別れた後

1 モラハラ男と別れたのに戻ってきてくれるかも、と思っていたり戻れる場所を用意している

2 モラハラ男のことを常に考えてしまう

3 モラハラ男と別れてからも行動をさぐってしまう

 

よくあるセリフ

  • 彼は私の事とっても愛してるからそうやって言うだけなの。わかってもらえないと思うけど。
  • 彼、仕事とかのストレスがすごくたまってただけ。
  • 彼は運命の人なの。別れるなんて考えられない。
  • 私が怒らせちゃったからいけないのよ。

 

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トラウマボンドから脱出するには

トラウマボンディングのサイクルにいる人たちの中には、自分が虐待されていることに気づいていない人もいます。

私自身もモラハラエピソードに書いているような出来事が起きていてもそれが虐待だと気づいていませんでした。『虐待って言うのは大げさかな…』と思っていたのです。

 

もしも私のように相手から暴言を吐かれたり時速192㎞で車をぶっ飛ばされたり、アイスクリームでさえ買ってもらえなかったりするみたいなことは私の彼はしないわっ!ていう人たちは余計に、自分の受けているのが虐待だと気づかなくても全く不思議じゃありません。

 

 

トラウマボンドから脱出する方法は、

  • 自分が虐待を受けていることに気づく
  • 自分の過去を振り返り、愛着問題について考えてみる
  • 虐待者に魂も奪われてしまうことを知る
  • モラハラ男は変わらないことを知る
  • 自分に起きたモラハラを記録する

 

まず第一歩として、自分が受けていることが虐待であることに気づく必要があります。

 

次に、自分自身の過去を振り返り、愛着問題がなかったかどうか考えてみることです。今起きているモラハラ男との関係のようなことが子供の頃に起きていなかったか…虐待と知らずに相手のすることに対して言い訳しては良いように解釈していなかったかどうか…。

 

 

3つ目に気づかなければいけないのは、ナルシシストというスロットマシーンからは大当たりが出ることはありません。お金をどんどんつぎ込まなくてはいけないだけでなく、エネルギー、本当の自分や魂、心、すべてをつぎ込まなくてはいけないのです。

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そして、一番気づいてほしいのは、『ナルシシストは一緒にいる価値ができるほど変わることはない』ということです。

 

 

つまり、大当たりしないスロットマシーンに自分の魂や心、すべてをつぎ込み続ける人生で良いのか考えてみる、というのが大切なのです。

 

 

最後に、自分を客観的に見るためにも自分に起きた嫌な出来事を記録しておくことが効果があるかもしれません。トラウマボンドは虐待と後悔(ご褒美)の繰り返しです。いつくるかわからないわずかなご褒美のために虐待を許すことがないよう、嫌な出来事を確認して冷静に考えてみる、ということがトラウマボンドを断ち切るきっかけになるかもしれません。

 

 

ここまでやってもダメなら、トラウマや自己愛性人格障害に詳しいカウンセラーやセラピストに相談するのが良いです。

 

 

モラハラを受け続けていると、自分は価値のない人間だと思い込まされているため、モラハラ男から逃げ出す元気さえないのではないかと思います。

 

 

だからこそ、自分の立場を理解してくれる人に相談したり、ナルシシストによるモラハラを経験している人の話を聞いて勇気をもらうなどするのが一番良いのではないかと思います。

 

 

私が過去に何度もモラハラを受けていた時は、誰にも相談できずにいました。幸い元夫は彼の方から離婚をしてくれたので助かりましたが、もし彼が離婚を嫌がったらなかなか抜け出せなかっただろうと思います。

 

私が唯一元夫に感謝していることは、早い段階で離婚をしてくれたことです。

 

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トラウマボンディングに陥る友人を助けられるのか

 

トラウマボンディングが起きている時、本人は他人の言うことを聞かなかったり、友人との接触を避けたりします。

 

 

 

みんなはわかってくれないだろうけどあの人にはこんな良いところもあるの…という自分自身を信じ込ませてしまっている状態だからです。

 

 

ここから抜け出すには、本人が自分の身に起きていることを理解する必要があります。もしかして友人の話を聞いてくれる状態なら、カウンセリングを受けてみることを勧めてみたり、日記をつけることを勧めてみたりすることがきっかけになるかもしれません。

 

 

第三者から見たら『どうして別れないの』とイライラしてしまうかもしれませんが、このトラウマボンディングが起きているということを理解してあげるだけでも本人は助かるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

参照:medicalnewstoday.com/articles/trauma-bonding#Why-does-it-happen?

thehotline.org/resources/trauma-bonds-what-are-they-and-how-can-we-overcome-them/

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