人格障害ナルシスト(ナルシシスト)を増やすイネーブラーとは?

ナルシシスト

パワハラを繰り返す上司や威張り散らす夫、自分より綺麗かそうじゃないかで態度の変わる女性などに対して「あんな奴のこと気にしないで放っておけばいいよ」「あの人そこまで悪い人でもないよ」と彼らの行動を否定しなかったり無視する人っていますよね。

というより、ほとんどの人がこういった経験をしているんじゃないでしょうか。

 

私も20代の頃は「世の中に本当に悪い人はいない」と考える勘違いポジティブ人間だったので、こうして”理由もなく悪いヤツをかばう思考をする”時期がありました。

 

実生活で思い当たらなくても、法律を犯した芸能人に何度もチャンスを与える人たち、そしてそういう人を応援する人達を私たちはいつも見てきています。

 

こういった人たちはイネーブラー(イネイブラー)と呼ばれます。

そして、このイネーブラーはナルシシストの繁栄を促してしまうのだそうです。

 

今回はこのイネーブラーについて、まとめておきたいと思います。

 

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イネーブラーとは

 

イネーブラーとは英語の『enabler』のことです。臨床心理学者のティモシー・レッグ博士によると、

「イネーブラー」とは、愛する人が自己破壊的な行動パターンを続けることを後押しする人たちのことを言い、その行動のことをイネーブリングと言います。

 

 

この言葉は薬物やアルコール誤用、などの依存症の状況で使われますが、アメリカ心理学会によると、問題行動をする人を近い関係にある人たちがサポートし、その行動を続けやすくするパターンのことも指すそうです。

 

 

イネーブラーの兆候と特徴

レッグ博士はイネーブラーの特徴を以下のように11個あげています。

 

問題行動を見て見ぬふりをする

相手の問題行動を受け入れることを恐れているので、その行動について話すことを避ける。愛する人が何を言い、どんな行動に出るか怖いので問題行動を指摘することができない。

 

金銭的援助をする

愛する人が中毒やアルコールの誤用に苦しんでいる時に金銭援助をしてしまうことで、アルコールなど問題を引き起こすものにお金を使わせてしまう。

自分で稼いだお金を無駄遣いした子供に定期的に金銭援助をしてしまう。

 

問題行動を起こした人の言い訳をしたり尻拭いをする

問題行動を起こしたときの結果を心配し、その結果を避けようと友人や他の人に言い訳してしまう。

二日酔いで仕事に行けないパートナーに変わって病気だと会社に電話したり、重要な試験の勉強をしていない子供に変わって学校に電話する、など。

 

必要以上の世話をする

相手が自分でできる仕事まで負担してしまう。10代の子供を遊びに行かせるために彼らの掃除や洗濯をしてしまう。その結果子供たちは大人になってから苦労することになる。

 

問題を避ける

相手の反応が怖いため、問題に向き合う代わりに避けてしまう。自分の財布からお金を盗んでいることを知っているが、指摘する代わりにお金を隠す。

外食に行くとき、アルコールを飲み過ぎるパートナーとその件を話し合う代わりにアルコールを提供しない店を探す。

 

物事を軽視する

依存症や問題行動を起こす人たちは、時々相手を傷つけるようなことを言ったり、暴力をふるったり、または相手の物を盗んだり壊したりします。

そのことに対して、大したことないと自分に言い聞かせたり、依存症や問題行動がなくなればそういったことをしなくなるだろうと思い込ませます。

公の場で自分を嘲笑するアルコール中毒者の夫をこれはアルコールのせいだと自分に言い聞かせて放置してしまうことで、本人は悪いことをしていると思わないため同じことをして良いんだと受け取ってしまうのです。

 

問題を否定する

パートナーの薬物使用に気づいたが1度しかしていないと言われ、本当かどうか確信がもてないのに信じようとしてしまう。確信する前に、他の家族のメンバーなどに本人をかばうことを言ってしまう。

 

自分を犠牲にしてでも助けようとする

自分にはお金がないのに、パートナーにお金を貸してしまうなど、自分が苦労してまでも相手を助けようとしてしまう。ゲームばかりしている子供に変わって、フルタイムで働いて忙しい自分が掃除や洗濯、雑用などをしてしまい、その結果仕事でミスするなど自分にとばっちりがくる。

 

最後までやり遂げない 

今回はお金を貸すけど、もし家賃以外に使ったらもう貸さないからと伝えたがその結果を最後まで追わない。もし依存症のことを専門家に相談しに行かなかったらもう別れる、と言ったが、相談に行かなかったのに別れないので、本人は同じことを繰り返す。

 

自分で決めた境界線を守らない

「あなたが怒鳴ってるとき側に居たくない。落ち着いて話してくれる時しか話を聞かないから」「薬物やってるとき一緒に居たくないからやってるときは来ないで」

と言った自分が決めた境界線を越えられてもその結果が何も変わらないという場合、本人は一線を越えても別にいいんだと思ってしまう。例えば話の途中で怒鳴り始めたのに、その場を離れずに話続けていた場合、など。

 

 

恨みを感じる

妹が仕事があると嘘をついて、自分の子供を残して出かけてしまったとき、姉は子供が心配なのでベビーシッターをすることに同意します。ところが妹はこういったことを繰り返します。

そのうち姉は妹に対し怒りが湧き、ノーと言えない自分にもイライラします。この恨みが姉と子供たちとの交流に影響をもたらすようになります。

 

 

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ナルシシストのイネーブラー

このイネーブラーはナルシシストの周りにたくさんいます。ナルシシストのYESマンになってしまう人たちです。実際にナルシシストの有害さについてはまだ知られていないため、世界中にこういったイネーブラーがたくさんいて、ナルシシストの悪行を継続させています。

 

 

以前に書いているフライングモンキーはナルシシストのイネーブラーです。フライングモンキーはイネーブラーのアグレッシブバージョンだとも言われています。

 

 

ナルシシスト、またはモラハラ加害者たちは第一印象はとってもいい人に見えることが多いです。

そのうち嫌がらせや暴言などが始まったとしても、もし自分が許すタイプの人間だったら、彼らの嫌な行動も許してしまったり、なんでもポジティブに考える人だったら彼らの人格に対して言い訳を考えてしまうかもしれません。

 

ナルシシストと関わっていると、どんな関係であってもこのイネーブラーになってしまう可能性があります。

 

 

イネーブリングの例

 

  • ナルシシストのやりたい放題にさせておく
  • 話し合いを避ける(ナルシシストとのコミュニケーションは非常に難しいため)
  • 彼らのやることに言い訳してしまう

 

これが家族間の場合だと日常的に起きているかもしれません。

 

例えば、モラハラ男である父親が親族が集まる中で暴言を吐いている場合、その場にいるみんなはそれを見ているにもかかわらず「どうしようもないな」「また言ってるわ」といったいろんな理由でスルーしてしまう、という場合です。

この時にナルシシストのイネーブリングをしてしまっていることになります。

 

 

これが職場の場合には立場上イネーブラーにならざるを得なかったりします。

 

 

ナルシシストは他人を利用してでも嘘をついてでも多少法を犯してでものし上ろうとし、それが上手くいってしまうことがよくありますが、こうして昇格した「権力があり、自信家のボス」を否定できる人はなかなかいません。例え自分がボスの悪行を報告しても、辞めさせられたり目をつけられたりすることが怖い同僚たちは味方になってくれず、イネーブラーとなってしまいます。

 

 

職場の場合は、一人の力では変化を起こすことが難しい、家族間の場合は、変化を嫌い現状維持を選ぶ傾向があること、そしてパートナー間では愛情だったりで現状は世界中でナルシシストは放置されています。

 

 

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ナルシシストのイネーブラーは激増!?

ハッキリ言って今現在もナルシシストは増えていますが、今後もどんどん増えると思います。

 

それはネット社会の影響が大きくて、大きなお金を簡単にネットで稼げる時代になってしまったこと。それによってお金を持ってることが偉いことだと勘違いする人間が増えていること、インスタで有名人になったから自分は他人より優れていると勘違いする人、法を犯すなど悪いことをしても権力や金があれば罰則を逃れることができること、そしてこういった明らかにおかしい人たちがナルシシストという人格障害だと知られていない事…。

 

 

こういったことが普通になっていけば、お金を稼ぐことだけに必死になる人はますます増えていくし、その人たちが親になれば子供にとにかく金を稼げと教え、その結果、金持ちが威張り散らし、ルールを破っても権力やコネで握りつぶし、金のない人が金のある人に従わざるを得ないシステムになっていってしまうんじゃないでしょうか。

 

 

今、ナルシシストが多いというアメリカに住んでいるのに、ナルシシストの人格がおかしいことに気づいてない人たちがとても多いな…と感じてます。実際に元大統領がナルシシストであることはアメリカ人以外からも知られているのに、それを指摘すれば支持者は彼を蹴落とそうとしているだけだと怒ります。アメリカ人の半数はイネーブラーということになります。

 

 

日本のニュースの中でも、つい最近も元大統領を擁護する発言をしている人がいたりして、怖くなりました。どっちの政党を応援するとか大統領が誰になってほしいとか関係なく、こういうナルシシストが国のトップに立つことができたりルール違反をしても権力があれば許されるっていう社会が怖いなと思います。

 

そして日本人の中でも「金を稼いでなんぼ」という考えの人にビジネスを教わってしまったこともあるし、「〇億円稼ぐなんちゃら」とかいうフレーズもよく見ます。

 

 

確かにお金を稼ぐのは大事だけど、本当の幸せは金いくら稼ぐとかじゃなく、バランスだと思うんですが…。

実際に私がシングルマザーになってから死に物狂いで働いて月に〇百万稼いで喜んでいたとき、遊んでくれないことで娘から「ママ嫌い。一緒にいたくない」と言われて本気で死のうと思ったことがありました。

今は一日中大好きと言ってくれます。お金持ちじゃないけど幸福度は高いです。(^-^)

 

 

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イネーブラーが減ればナルシシストも減る

臨床心理学者のDr.ラマニによるとナルシシストの暴走を止めるにはたった一つ、彼らに強烈な痛みのある結果をもたらすこと。

でもこれこそが難しいからその暴走を止められません。

 

 

例えば、ナルシシストが汚い手を使って地位を得たとして、それがダメだと思う人が誰でもその地位を奪えるわけじゃないし、悪さをしたのを見つけても逮捕できる人は限られています。嫌な奴だから逮捕していいなんて法律は今のところアメリカにはありません。

 

日本だと刑法231条の侮辱罪で言葉の暴力が裁かれることがある…といっても「公然と人を侮辱した場合」。離婚時にモラハラで慰謝料が数十万もらえるケースがあってもそれで終わりです。

 

ところが、他の国ではこのモラハラがもっと深刻な問題として裁かれることがあるそうです。

 

 

イングランド、ウェールズ、アイルランド、スコットランドには「支配的行動」が犯罪となる法律があります。支配的行動っていうのは、例えば夫が妻の行動を制限したり、行先や持ち物などチェックしたり、一日に何度も電話連絡を要求したり、妻の所持品を投げたり、殺すと脅したり…などです。

TIME誌によると、イングランド、ウェールズが2015年に世界で初の「支配的行動」を犯罪とした国なのだそうです。それに2019年アイルランドとスコットランドが続いたそうです。

 

 

もしもこれらの国に住んでいるなら、実際に殴られなくてもいわゆるモラハラ行為だけ(ナルシシストがする虐待)で刑務所行になる可能性があるってことです。最大5年の懲役とか。もちろん証拠が必要です。

 

 

これをアメリカこそ早く導入して欲しいですが、アメリカは「重罪または軽罪の暴力犯罪」のみを犯罪としているので、モラハラじゃどれだけひどくても捕まえられないってことになります。

(補足:米カリフォルニア州でもこの強制的な支配的行動が家庭内暴力とみなされるようになりました。)

 

 

もし、世界中で精神的虐待が犯罪になれば、、、ナルシシストもイネーブラーも減るかも…?でもそうなるとしてもきっと何年も何十年もあとかもしれないですね。。

 

 

英国のある警察の調査では、この支配的行動の被害者の95%が女性なんだそうです。ナルシシストは女性もいるけど男性が多い。自分が経験してなければ深刻さもなかなか伝わらないだろうと思います。

 

 

だからこそ第一歩はナルシシストを生み出さない事。イネーブラーにならずナルシシストの悪行を放っておかず声をあげること。一人や二人じゃ絶対無理だろうけどそれが広がっていけば彼らの好き放題をとめられます。

 

 

1匹や2匹のアリじゃあ何の力もないけど、グンタイアリみたいに集団で襲い掛かれば大型の昆虫だろうが捕まえてバラバラにして食べちゃえます。

このグンタイアリは病気で動けない牛や馬を食い殺すことがあるそうです。

 

怖いけど集団の力ってすごい。

 

 

そうはいってもそうなるどころかたぶんこれからしばらくはナルシシストが増えてくと思います。犯罪者にならない虐待者が増えるって怖くないですか?

 

 

 

 

 

 

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