なぜ私たちはサイコパスやナルシシストに騙されてしまうのかがわかるアメリカのドラマ「The undoing」

ナルシシスト

みなさんこんにちは。モラハラ夫や妻がナルシシストだとわかっていろいろと知識を得た人たちは次に出会った人がナルシシストかもしれない…というレッドフラッグに敏感になっていると思います。

私も毎日ナルシシズムについて学んでいるので、こういう行動を取る人はヤバいな…というのはわかるようになってきていますが、そもそも相手がナルシシストかどうかは、NPDの行動パターンがあるか、なのである程度の期間一緒にいないとわかりません。

 

でも、今回のドラマの中では、ヒュー・グラント演じるナルシシスト(おそらくサイコパス)の夫ジョナサンの数々の嘘を始め、彼の正体に気づかなかった妻グレース(ニコール・キッドマン)はなんとハーバード大学で臨床心理学博士号を取得した優秀なセラピストという設定なんです。

 

もちろんドラマですが…正直「結婚して14年経ってたらわかるでしょ」と思ってしまいましたが、このセラピストのセッションシーンをみていても、ナルシシストであるパートナーとの関係に悩むクライアントを追い詰めてしまう、などそれはちょっとダメな対応じゃないか…と思ってしまうような内容です。(ナルシシストエキスパートも指摘しているところ)

 

それはともかく、このドラマを観て、なぜ私たちはナルシシストのモラハラにこんなに弱いのか、なぜサイコパスに騙されてしまうのか、というのがとてもよくわかりました。

 

そして一番心に刺さったのは、ナルシシストの父親を守ろうとしたのにその父親に裏切られる子供の姿。。

これは何度も泣き、考えさせられたところでした。

 

ということで、今回はナルシシストと関わる人におススメのドラマ「The Undoing」の考察をしていきたいと思います。ネタバレありです。

 

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The Undoing キャストとあらすじ

主なキャスト

 

ジョナサン・フレイザー…ヒュー・グラント

グレース・フレイザー…ニコール・キッドマン

息子 ヘンリー・フレイザー…ノア・ジュープ

ジャネット・フレイザー…ローズマリー・ハリス

グレースの父 フランクリン…ドナルド・サザーランド

ジョナサンの愛人 エレナ・アルベス…マチルダ・デ・アンジェリス

エレナの夫 フェルナンド・アルベス…イスマエル・クルス・コルドバ

刑事 ジョー・メンドーサ…エドガー・ラミレス

 

 

あらすじ

エピソードは6話に分かれています。

 

 

内容をまとめるとこんな感じです。

臨床心理士のグレースと有名オンコロジストの夫ジョナサンは、一人息子ヘンリーとマンハッタンに住む金持ちで成功している一見完璧な家族。ところがとても優しいジョナサンは実はずっと不倫していました。あるイベントでその不倫相手エレナに出会ったグレース。グレースはエレナに優しく接します。

その数日後にエレナは何者かに殺されてしまいます。容疑がかけられたのはジョナサン。その後ジョナサンは逮捕されますが、グレースの父が娘と孫のため高額な保釈金を支払います。浮気は認めるも殺人容疑は否定し続けるジョナサン。信じないグレースの父、何度か疑いながらも息子ヘンリーのために夫を擁護し、ともに裁判で戦うグレース。その間ジョナサンの数々の嘘がバレていくも、最後まで息子のために夫をサポートするグレース。ところが最後に臨床心理士である彼女の決定的なミスで窮地に立たされたジョナサンは、息子を連れて逃亡、自殺しようとしますが、最後は追ってきた警察に捕まりました。

 

 

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お金持ちで完璧に見えた家族だけど実は夫が浮気していた上に隠し子もいた、それをバラすと脅されて浮気相手を殺してしまった夫。ストーリーはとても単純で、犯人は夫でしょ!と誰もが思うはずの内容なのに、結末を知らずにドラマを観ていると、容疑者がグレースか、エレナの夫フェルナンドか、しかも途中でもしかして息子ヘンリーかも?と誰もが疑わしくなってしまうのです。

 

 

なぜこんなわかりやすいのにジョナサンが犯人じゃないかも…と思ってしまうのか…。

その大きな理由は、ジョナサンが、家族を始め周りの全ての人に対して堂々とつき続ける嘘のせいなのです。

 

 

最後にグレースが親友に打ち明けた「夫はナルシシストかもしれない…」が法廷で明らかになってそれがジョナサンの犯行を決定づけることになってしまいます。

 

ナルシシストの「演技」や「悪びれない嘘」はいつものパターンのはずなのに、これに私たちは何度も騙されてしまいます。

 

今回は犯罪なので弁護士や警察、探偵などのプロが真実を暴いていきますが、これが家庭内だけのことだったら…そりゃ騙されても仕方ないかも…。ナルシシスト、ジョナサンの場合はおそらくサイコパスと専門家は見ていますが…本当に怖いです。

 

The Undoing: Official Teaser | HBO

 

 

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ナルシシストの数々の嘘

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グレースはジョナサンと14年間結婚していましたが、夫の浮気を知らないどころか、夫は自分の担当するガン患者が亡くなると泣いてしまうとても心優しい人だと思い続けていました。

息子とも友達のように仲が良くて理想的な夫で父親だと思い続けていたグレースが、夫がナルシシストだと気づき始めたのは、殺人事件後にどんどん明るみに出たジョナサンの嘘でした。

 

その一部はこちら。

 

 

嘘① 犬が嫌いな理由

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ヘンリーが飼いたがってる犬を「パパはアレルギーがあるから」と許可しないジョナサン。グレースは、ヘンリーに「実はパパは幼い頃に飼い犬と留守番を頼まれて、目を離した隙に飼い犬が道路に飛び出して車に引かれちゃったことがトラウマになってるの。しかも家族はパパを責めたのだそうよ。この話聞いたってことパパに内緒よ」と言いますが、ヘンリーは思わず口を滑らせジョナサンに言ってしまいます。

 

ジョナサンはグレースを呼び出して、泣きながら言いました。「実は本当は犬じゃなくて、車に引かれて死んだのは僕の4歳の妹だったんだ。僕が自分のランチを作ってたがために妹は…!!」

それがトラウマだと言っていたジョナサンですが、グレースはジョナサンと絶縁状態の母から「彼はあやまることもなければ後悔してる態度もなにも見せなかったわ。ずっとその時を待ってたけど。」と言われます。

 

 

嘘② 会議に出る

グレースに、「明日はオハイオ州クリーブランドで会議に出る」と伝えたジョナサン。この時既にジョナサンは懲戒免職処分になっていました。その理由は、自分の患者の母親と不倫していたことがバレたから。この母がエレナで、エレナの息子は、ジョナサンの息子と同じ学校に奨学生として入学していました。

 

嘘③ 病院から呼び出し

グレースとイベントに出席していたジョナサンは、先にイベント会場からいなくなったエレナに呼び出され、グレースに「病院に呼び出された」と嘘をついて先に帰宅。

 

嘘④ 妻が金に困ってると言い父からお金を援助してもらう

父フランクリンとチェスをしているグレースがジョナサンに言われた話を父にしたところ、フランクリンは「まさか彼が無実だと思ってるんじゃないだろうね」と驚きます。

ジョナサンの話では、浮気したが、エレナの方が自分の虜になりつきまとうようになったということ。クレイジーな女性は何をするかわからない…と言うも「無実なんて思ってないわ」と否定するグレースに対して父がジョナサンとの秘密をもらします。

 

その内容は、ジョナサンがグレースの父にお金を援助してくれと訪ねてきたとのこと。理由は、グレースがヘンリーの学費に困っているから。父は、自分が多額の寄付をしている学校がヘンリーを追い出すはずはないと言いながらも、ジョナサンの「でも妻は経済的に困っていて、彼女はそのことをお父さんに相談しないだろうから…、、この話も内緒にしてください」という言葉を信じてお金を渡します。その額は何と50万ドル。ちなみにヘンリーの学費は年間5万ドル。もちろんグレースがお金に困っているというのは作り話。グレースにとっては寝耳に水。

 

 

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ナルシシストらしいところ

何よりも金、と思っている尊大型ナルシシストのようなところを見せたのが、ジョナサンが白血病の子供に向かって言うセリフ。

 

「勇気を持つこと~とかいろいろ(患者に対して励ましのセリフを)言えるけど、お金が一番効果があるんだ

ガン患者の子供に対して、ガンを克服したらお金をあげるというジョナサン。

 

子供が、「メディカルスクールに行くとき推薦状を書いて」と言うと、「それはわかんないな、誰にでも書けるわけじゃないから。ひどい生徒に書くわけにいかないよね。」とジョナサンは答えました。こここそ得意の嘘つけよ!と思ってしまった箇所。医師になるのを応援するとか、他の言い方ないんかい!

ナルシシストってホワイトライは敢えてつかずにブラックライをつく…そんな感じがしませんか?

 

 

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平然と浮気する

不倫をしていることを隠そうとするのは当たり前かもしれないですが、ナルシシスト、そして特にサイコパスの場合は共感することも後悔することも全くありません。それが現れてるな、と思った箇所がこれでした。

 

①妻をセクシーだと言う

ヘンリーの学校のためのイベントに参加するのを嫌がっていた夫ジョナサンに電話でイベントのドレスコードを伝えるグレース。ヘンリーのためにお願い、というグレースにジョナサンは言います。「わかったよ。でもヘンリーの学校のためにするんじゃない。君のためにするんだぜ、君はセクシーだから。」

この時既にジョナサンはエレナと不倫していて子供までいました。

 

他にも、妻のシャワーに参加したり、タクシーの中では手をつないだり、愛してると言い、浮気の様子は全く見せていませんでした。

 

 

②不倫相手と寝た後に妻と寝る

ジョナサンはエレナと寝た後、彼女を殺し、家に帰ってきてから妻とセックスします。この時、帰宅したジョナサンが辛そうに顔をしかめていることをグレースは患者が亡くなって悲しんでいるのだと思い込みます。本当は、愛していたエレナを殺してしまったから、など他の気持ちだったようです。

 

ちなみに、辛そうにしていても泣いてはいません。

このエピソード全体で、ジョナサンが本気で涙を流しているシーンは、、、たぶんなかったと思います。涙ぐんだ様子を見せたことはあっても、、これは演技のはず。

 

 

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グレースのようなセラピストは多いらしい

実際にセラピーやカウンセリングを受けた人たちの中では、「カウンセラーがナルシシズムについて理解していない」とか「セラピストはナルシシスト側についた」と言った声を何度か聞いたことがあります。

 

そもそもナルシシストとのカップルセラピーは成り立たないと言われますが、その理由はナルシシストが人を操ったり嘘を平気でつく人であること、パートナーを既に支配下に置いていること…などじゃないかと思います。

 

今回ドラマの中でグレースがしていたセラピーセッションで、ナルシシストエキスパートのドゥルバスラ博士はグレースの対応は残念だ、と言っていました。実際はこんな対応でした。

 

 

 

セッション例

レベッカ(客)「全然意味がわからないの!思いやりがあって愛情深いと思ったら次の瞬間虐待寸前になったり。昨日の夜はこの両方がフルスイングでやってきて。私があんたバイポーラー(双極性障害)だと言ったら絶対それは言うなって…!」

 

グレース「ということは、あなたは彼がバイポーラーだと思っているのね」

 

レベッカ「わからないわ…でも気分がころころ変わって…あなたはどう思うの?」

 

グレース「私は彼の事を知らないから。あなたの事しか知らないわ」

 

レベッカ「どういうこと?」

 

グレース「これはあなたの3度目の結婚ですよね」

 

レベッカ「え?スコアでもつけてるわけ?」

 

グレース「そうじゃないですよ」

 

レベッカ「これはどっかの方向に向かってるわ。どこかはよくわからないけど、、向かって欲しくないところってこと以外は。だからハッキリ言って。」

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レベッカ「ハッキリ言ってよ!!お金払ってるんだから!言いなさいよ!!」

 

グレース「レベッカ、あなたほど識別力のある人にあったことはあまりないわ。あなたはカーペット業者を選ぶのにYelpの口コミを100件読んでるわよね。そうでしょ?靴を買う前には20足は試着してみる。ヘアカラーするときは相手のバックグラウンドを調べたり、私のバックグラウンドも調べてますよね。何もかも全部調べて…それはいいことなんですが、、」

 

レベッカ「…が?」

 

 

グレース「魅力的な男性がやってきてあなたに興味を示すと、その判断力がなくなってしまう。」

 

 

レベッカ「そうじゃない。そういうことじゃないのよ」

 

グレース「ケビンに出会った日、ここに浮き足立ってやってきましたよね。アポの内容は2番目の夫に苦労しているからだったはず。でも、あなたは3番目の夫に会ったってことを話してきましたよね。…つまり、、あなたはケヴィンの気分に影響されているっていうよりも、自分の気分に影響されているんじゃないかと思うんです。」

 

レベッカ「すいません、私の責任ってこと?」

 

グレース「そうじゃないです。」

 

レベッカ「そうでしょ、あなたは私のせいにしてるじゃない」

 

グレース「あなたのせいにはしてないですよ。ただ、あなたは特定の好みのタイプがあるみたいですが、出会ってからそれを判断するのが少し早すぎるかもしれません。」

 

この後夫ジョナサンに電話でこう言うグレース。

「たぶんもう彼女は来ないと思うわ。厳しい現実を知るために(セラピストを)雇うのにいざそれを知らせるとクビにするのよね。」

 

 

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確かにこの女性の態度は横柄ですが、グレースはおそらくナルシシストばかりを選んでしまっている女性の話を深く聞くことなく、女性の選択が早すぎる事や彼女自身に問題がある、と言ってしまっています。

このパターンがナルシシストのパートナーを持つ人たちがカウンセリングやセラピーを受けに行くときによくあるんだそうです。

 

 

それと、この客の女のが性格悪!と普通は思うんじゃないかと思いますが、ナルシシストからのモラハラを受けていた私の経験を振り返ると、もしかしてナルシシストのせいでこうなってる可能性もあるんじゃないかと思います。

 

ナルシシストから毎日ガスライティングや責任転嫁、バカにされるといったことを繰り返しされていると理不尽な思い、相手に対するイライラ、自尊心を傷つけられたり…と平常心を保てなくなります。

 

 

この女性の2番目の夫がナルシシストだとして、それを知らなかったとしたら、自分を認めてくれる人(3番目の夫)に心を寄せがちなのは普通だし、その時もしもグレースが2番目の夫のナルシシスト的行動に気づいて的確なアドバイスをしていたら、3番目の夫のlove bombingにハマることはなかったんじゃないかと思います。

 

 

でもグレースが夫の行動よりクライアントの女性の行動ばかり注目していたから、女性は気づかないまま、次の男もまた気分屋だった!と「なんでこんな人ばっかなのよ!なんであの人こんな態度なのよ!バイポーラーじゃないの!?((-“-))!!」と訳が分からずイライラして怒りまくっているんだと思います。

 

 

ナルシシストと別れた人は1年間はデトックスでシングル期間を設けた方が良いそうです。私もこれにはめちゃくちゃ賛成しています。

 

それはナルシシストと知らずに付き合ってモラハラに気づいて別れた人はまたナルシシストのターゲットになる可能性が高いからなんですが、この客も知らないから3番目のナルシシストと付き合ってしまったパターンだと思います。(バイポーラーとNPDの特徴はリンクしていて、バイポーラーを患う人はナルシシストであることもよくあるそうです)

 

このため、モラハラを受けていた人がカウンセリングやセラピーを受ける時は、本質的なことを見極めてくれる人、そしてB群パーソナリティー障害(特にナルシシスト的人格)に詳しい人を見つけることが大事だと思います。

 

 

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なぜ優秀なセラピストの妻は夫の正体に気づかなかったのか

これは誰もが思うところだと思いますが、ドラマの中でちょくちょくヒントが出てきます。

 

ナルシシストは、深くつっこまれることを嫌います。自分の脆弱性をさらけ出したくないので、人間関係は浅く、パートナーであっても深い話は避けます。

 

 

実際グレースは、ジョナサンから子供の頃、飼い犬を事故にあわせてしまった、といういわゆる秘密のエピソードを聞いたのに、どんな犬だったかは知りませんでした。

また、ジョナサンは家族から絶縁状態になっていましたが、グレースはその理由を知りませんでした。

 

ジョナサンが懲戒免職処分を受けていたことを知ったのは、処分から3ヶ月たった頃。

 

ニューヨーカーは忙しいってことを考慮しても、家族なのに、しかもとても仲良しに見えるカップルなのに意外と相手の事を知らない…のはきっと聞いてもジョナサンがはぐらかすからだと思います。

 

自分の嘘がバレないようにうまく演じ切る…これがとても上手なのがナルシシスト。とくにサイコパスはその能力に長けています。

 

 

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ナルシシストの父をかばう息子

The Undoing: Noah Jupe on His Character’s Surprising Secrets | HBO

 

このドラマの中で、私が一番心を動かされ興味を持ったのが、ジョナサンとグレースの一人息子ヘンリーの態度でした。

ヘンリーはパパとママが大好きで別れて欲しくない、パパが犯罪者と信じたくない…と純粋に両親を想う12歳の男の子です。

 

このヘンリーを演じるのがノア・ジュープ君ですが、彼がものすごく演技が上手い。表情やら、言葉のタイミングやら、実際の年齢に近い役を演じていることもあると思いますが彼がこのドラマの中で一番印象的でした。

 

きっとティーンの子供はこんな風に親の事を思っているんだろうな…というのがとてもよくわかるんじゃないかと思います。

中でもきっと現実によくあるだろう、というナルシシストの父親をかばうところをピックアップしてみました。

 

 

シーン① 父と連絡が取れずパニックになる母に対して

エレナが殺害された翌日、会議に行ってるはずの夫が電話を忘れ、メールにも返事がないことにソワソワ落ち着かずイライラする母との会話。

 

グレース「あなたのお父さんがどこにいるかわからないのよ、電話もメールも返信がないし」

ヘンリー「インターネットがないんじゃない?」

「会議なんだからインターネットはあるでしょ」

「パパいつもチェックインでトラブってたでしょ、ママたちいつもそれでケンカしてたじゃん。それにいつも会議の後は夕食行ってたじゃん。もし携帯持ってなかったらどうやって連絡取るっていうの?」

「…」

「そ、それかさ、もしかして飛行機の中かもよ!だって予定より早く帰ってくるかもって言ってたじゃん?」

「そうね…そのとおりね…」

「でしょ!大丈夫だよ心配しないで」

 

スマホが鳴り、グレースが慌てて出る。

 

「もしもし…? …もしもし??…」

 

無言で切られる。

 

「切られた…」

「誰かがパパに電話しようとしたんだよ。それでママの声を聞いて、間違えたと思って切ったんだよ。大丈夫だよ」

首を振るグレースをヘンリーは抱きしめます。

 

パパをかばうと同時にママを気遣うヘンリー。

 

 

シーン② 凶器を隠す

ヘンリーは殺人に使われただろうハンマーを、家族が所有するビーチハウスの暖炉の中で発見します。

袋の中に入ったハンマーを取り出して血がついているのに気づいたヘンリーは、パパが捕まらないようそのハンマーを2回洗ったあと、自分のバイオリンケースに隠しました。

そして、グレースがたまたまケースから見つけるまで誰にも言わず黙っていたのです。

ところが、これを知ったジョナサンは、妻を呼び出し、「もしかしてヘンリーがやったのかもしれない」ととんでもないことを言い出したのです。妻も、その会話を聞いてしまったヘンリーもこれには激怒します。

 

 

シーン③ 父に危険な目に遭わされても守ろうとする

エピソード最終章で、グレースの証言でジョナサンが窮地に立たされ、判決が下される日、ジョナサンはヘンリーを最後になるかもしれないから朝食を食べに行こうと言って連れ出します。

 

それを信じたヘンリーですが、父親の様子がおかしいことに気づきます。

「本当に朝食食べに行くの?」「こんなとこにいちゃだめだよ」「戻ろうよ」

というヘンリーに、「大丈夫、ドライブ楽しもうぜ、ほらあの歌うたおう」

 

歌を歌い出す父親に不安そうな顔をしていたヘンリーも仕方なく付き合いますが、学校に間に合わなくなるため「車止めて、おろしてよ」と言い始めます。

それを無視して喋り続けるジョナサン。ヘンリーの心がどんどん離れていく中、裁判所に来ていないジョナサンと学校に行っていないヘンリーに気づいたグレース達が呼んだ警察が追ってきました。

ヘンリーが「車止めてよ!パパ!」と言い続ける中、ジョナサンは赤信号を無視してトラックと衝突寸前になりながらも逃げ続け、橋の上で車を止めると、降りて橋から飛び降りようとします。

その父にすがりついて「パパやめて!」と叫び続けるヘンリー。殺人犯とわかっていても、父に「愛してるよ!」と言います。ジョナサンは全力で走ってきたグレースの姿を見て欄干から降りますが完全に狂ってしまった様子。

 

 

エピソードはここで終わります。

この他にもところどころで、複雑な心境のヘンリーの様子が見られました。

浮気や隠し子、さらに殺人まで犯したうえ自分じゃないと言い通し、最後は「妻が台無しにした!」と怒り出した最悪な夫に愛想をつかす妻の気持ちは当然ですが、裏切られ続けても父を救おうとするヘンリーの姿に、やっぱり子供は最後まで両親を守りたいものなんだなーと感じました。

 

この家族はジョナサンがエレナを殺すまではうまくいっていたので、親子の絆ができていたからだと思いますが、、この後のヘンリーがどうなるか気になります。

 

 

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ナルシシスト?サイコパス?

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このエピソード内ではジョナサンは法廷で妻グレースによって「夫はNarcissistic Personality Disorderかもしれない」と友人に打ち明けたことが明かされ、それが爆弾発言になったわけですが、ナルシシストエキスパートがジョナサンはサイコパスだろうとみています。

 

サイコパスは皆ナルシシストですが、ナルシシストがみなサイコパスなわけじゃありません。

 

 

違いは何か…

 

大きな違いはナルシシストにはempathy(共感)やRemorse(後悔)が少しはあるものの(でもI don’t careの精神)、サイコパスにはそれらが全くないということ。

 

殺人をしたからサイコパス、というわけじゃなくて、殺人をする動機が快楽や復讐など自分のためであって、それに対して後悔も悪びれることも全くない、というのがサイコパス。

 

ナルシシストは法を犯すことで自分が悪者になることを嫌う一方でサイコパスは何と思われようが全く気にしない、といった違いがあります。

 

 

ジョナサンは、絶縁された母親から「Jonathan doesn’t know how to suffer. (ジョナサンは苦しむ方法を知らない)」「He’s not capable of remorse.(後悔することができない)」と思うと言われていることや、実際にハンマーで11回もエレナを殴っていること、犯行をひたすら否定すること、真犯人を知っているとTVで言えること、自分をかばう家族にまで責任を負わせようとすること、逮捕されてから保釈金を払うよう妻の父を頼ること…からもサイコパスの疑いが高いということです。

 

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もう一人ナルシシストが…?

実はこのドラマ内で、もしかしてナルシシストかも…?という人が他にもいます。

それはグレースの父。

 

大金持ちの父親はグレースの息子ヘンリーが通う学校に多額の寄付をしていましたが、父が殺人の容疑者となってヘンリーが学校を退学させられそうになった時には、「私はこの学校に多額の寄付をしてきた…どんなことでもするぞ」と学校に脅しをきかせたり、仲が良かったように見えて実は妻のことを裏切っていたと告白していたこと、など。

 

権力と金を利用して物事を解決しようとする様子はナルシシスト的な人格のように見えます。

 

…が、グレースとヘンリーを助けるためにジョナサンにお金を援助したこと(過去、逮捕時)過去にお金を援助したことをグレースに黙っていたことを泣きながら謝ったことなど、ちょっとグレーゾーンな感じ、かもしれません。

 

 

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まとめ

ナルシシスト(サイコパス)と結婚したら…パートナーはこうなる、子供はこうなる、周りはこうなる…というのがよくわかるアメリカのドラマ「The Undoing」はとても観る価値があるドラマだと思います。

 

長年一緒にいても、恐ろしい殺人犯となったパートナーの正体がわからなかった…ということが起きるのは、ナルシシスト、特に後悔の念が全くないサイコパスが平気な顔で嘘をついたり演技をすることができるからです。

殺人はしないナルシシストの場合は、法で裁かれないまま、相手を精神的に破壊し続ける(他人にわからないようにモラハラし続ける)ってことになります。

 

どっちも怖すぎですね!

次回は、ナルシシストは必ずこのパターンで行動するというお決まりのパターンを詳しく紹介させてもらおうと思います。

 

 

 

 

 

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