みなさんこんにちは。今日は、モラハラ男からの暴力についての記事を読んで、「違うでしょ!」と思ってしまったことについて書き留めておこうと思います。
記事の内容は「モラハラ夫から10年間モラハラを受け続けた被害者が、悪いのは自分だと思い込み、洗脳されている」といった内容です。
この内容を見て、もう、すぐにnarcissistic abuseだな…と思いましたが、みんな(記事の登場人物、コメントなど)このモラハラ加害者の正体がわかっていないようでした。モラハラ男、DV加害者…外面は良いが家では傲慢で怒りのコントロールができない、、自分ルール、金と権力、、、…もうナルシシストそのものじゃないか…。
この記事は、元マック社長による妻への暴力を元に一般の方の例を取り上げた記事でしたが、どうもモヤモヤすることがたくさんあり、このままだと被害者が二次被害を受けるんじゃないか…と思ったため今回取り上げてみたいと思います。
以前からちょくちょく、モラハラを受けている被害者に対して、「モラハラ加害者に自分は傷ついていることを知らせてみたら」「相手のことを構ってあげないからかも…?」ととんちんかんなアドバイスをするカウンセラーや記事を見てイライラしていましたが、今回登場するモラハラ被害者の方にアドバイスをしたカウンセラーも、たぶんこれがnarcisisstic abuseだと知らないのでは。。?
アメリカでもナルシシストについて知らないカウンセラーからカウンセリングを受けて傷が深まった人たちがいるとのことで、これはモラハラ被害に遭ってしまった人たちは絶対に避けたいところです。
虐待はどんな理由があろうとも許されるものじゃありません。相談しない被害者が悪い、逃げない被害者が悪い、話し合わないからいけない…なんてとんでもない!虐待はする方が悪いし、それに対して相談できない、逃げられない、声をあげられない…数々の理由があるんです。
ナルシシストを相手にしていたら常識なんて通用しません。一緒にいるだけで、いろんな恐怖があります。相手の正体を知らなかったらハッキリ言って身動き取れず、されるがままです。たぶん友達に相談してもわかってもらえません。ガスライティングで心理的コントロールをされてるんだから、相談さえできなくなっていくんです。
この記事から、ナルシシストの特徴の他、気になるところを抜粋してみたいと思います。
実は6年前に主人は亡くなったのですが、いま思い返しても彼は悪魔だったのではないかと思うときがあります。20代前半からずっと知り合いだったのですが、付き合い始めたのは30歳ころでした。付き合っていた当初は年齢差もあり、優しく、すごく大切にしてくれました。最初に“おや?”と思ったのは32歳のころ、一緒に住み始めてからですね。
ナルシシストの被害者たちは、みんなナルシシストのことを悪魔だと言います。…私もそう思います。いつもは仮面をかぶってるので他人からはそんな風に見えませんが、閉じられた空間の中では突然怒りを爆発させることがあります。これがNarcissistic rageです。
付き合っていた当初優しかったのは、年齢差ではなく、idealization(love bombing)の時期だったからだと思います。一緒に住み始めてからおや?と思うようになったのはdevaluing段階が始まったからです。これはナルシシストおきまりのパターンです。
食事のとき、唐揚げを揚げていたんです。そしたら、ものすごく激怒されたんですよ。“オレが座っているのになんでまだ唐揚げを揚げているんだ”と。私は揚げたてを食べてもらいたかっただけなのですが。そんなことがだんだん増えてきて」
そうして、生活に少しずつ暗黙のルールが増えていったという。
こういう一見何でもないことでいきなり怒ります。私たちが相手のために…と思ってしていたことでも、彼らの期待することと違えば怒り出します。しかも怒りのレベルが一気に上がるのも珍しくありません。
だからこそ怖い。突然、普通は怒らないことで激怒されたら、私たちは心の準備もなければ「なんでここで怒る?」と思っていたりして困惑するからです。
暗黙のルール→ナルシシスト独自のルールです。私の元夫にもありました。
モラハラ男と言われるナルシシストたちと一緒にいると、相手の機嫌を伺いながらビクビクして過ごすことになるのは、自分ルールや激怒など、意味の分からないことがちょくちょく起きるからです。こういうことを断片的に誰かに相談したところで「何それ?意味わからんね。でも仕事で失敗したとか嫌なことでもあったんじゃない?ストレス溜まってたとか…」とか言われて終わりです。
些細なことだったりして、日記に書くまでもないかな?と思ったりしますが、こういうことを毎日記録しておかないと誰も理解してくれないどころか自分自身まで「私がダメなのかも…」と信用できなくなります。
彼が狡猾(こうかつ)なのは、家庭の中で誰彼かまわずDVをするのではなく、私に優しいときは子どもに、子どもにやさしいときは私に敵意が向くわけです。だから、子どもを守るために彼の敵意が自分に向くよう、常に気を配っていました。私に敵意が向いていれば子どもには優しいし、、
たぶんモラハラで支配欲を満たしながら他の家族を味方につけることで、優しくされたメンバーを心理的にコントロールしながら自分が悪者にならないようモラハラを正当化していたのかなという気がします。
虐める人が優しくしてくれる…これでトラウマボンドが起きたりします。
お子さんを守ろうとナルシシストの適役を買って出たことでお子さんは父親のように暴力的になってしまったとのこと。これは思春期とはいえ辛いです…。もし父親から母の悪口を日常的に聞いていた上で母が悪役を引き受けていたのだとしたら、、、お子さんは信じてしまいますよね。夫より子供に暴力をふるわれたのがこたえた…という気持ちよくわかります。
私も元夫に暴言吐かれるより、娘に嫌いと言われる方が辛いです。
ちなみに私の元夫も娘に私の悪口を吹き込んでます。
これに対してムキになって父親の悪口を言うと子供は傷ついてしまいます。
なので相手の悪口は言わないまま、言っちゃダメなこと、しちゃだめなことは伝え、無条件の愛情を注いでます。娘は今のところ父も母も大好きです。
父がおかしい、母がおかしい、っていうのは子供が成長すれば自分でわかるようになると思います。共同親権はそういう意味では今現状では私たちの場合いいとこどりができています。
「誰かに訴えても100倍になって返ってくる、絶対に逃げられない、それに私も悪いのだから、と。そういう思考になってしまうんですよ」
この気持ちは、日常的にモラハラを受けている人でないとわからないかもしれないですね。
ナルシシストのいつ爆発するかわからない怒り、コントロール、卑怯な手口、ガスライティング、、、誰かに話して解決するようにも思えないし、話したいという気持ちもなくなっていきます。諦めの気持ちが湧いてくるんですよね。それは日常的にモラハラを受け疲れ切っているせいもあります。
本当にね、外面がよくて話術が長(た)けている。そこは本当にもう尊敬するほどです。私がどんなに訴えても、ご主人も息子さんも出ていったあなたが悪いといっていますよ、と
ナルシシストは嘘も言い訳も慣れているので、上手です。責任を逃れるために他の人や状況のせいにして生きているのでそこも得意分野です。離婚する時、カップルカウンセリング、どんな状況でも嘘ををついて自分は被害者、相手が悪いという状況を作ろうとします。
録音も試みたのですが、バレたらどうしようという恐怖心もあってうまく録音できなかった。あのとき病院に行って診断書をもらっておけば、何か証拠を残せていたら。
私も全く同じ気持ちでいました。
ナルシシストはコソコソと陰険なやり方で嫌がらせをしたり、監視してたりします。(私もされていました)
今思えば、日記や録音以外で一番いいのは、適切な機関に相談した記録かな、と思います。病院の診断書、カウンセリングの記録、DV相談など。
ここからはカウンセラーの方の発言。
しかし、今は、執拗な形で精神的に追い詰めるという暴力が増えていると感じます。モラハラがエスカレートして身体的暴力になるというのではなく、それこそ全く違うタイプのもののように感じます。DVも知能戦の時代と言えるのかもしれません。
単に違うタイプのナルシシストなんじゃないかと思います。身体的暴力をする可能性があるのは悪性ナルシシストか、ソシオパスやサイコパスの可能性もあるかもしれません。モラハラだけなら、捕まるのが怖い私の元夫のようなナルシシストじゃないかなと。
「当事者が抱えた問題に向き合うのはかなりの時間がかかります。でもね、離婚するにせよ、夫婦関係を修復するにせよ、まずはDVの本質を知らなくてはならない。事件の加害者と被害者ならば離れるしか解決策はありません。しかし、単に被害者として怒られ役にあなたは甘んじてはいませんか? 今、あなたは怒られていることを本当にしていましたか? そこで謝る必要ありましたか? と、被害者としてではない、当事者として自身の現状を客観視するという意識改革を行っていかないと根本の問題解決には至らないんです」
モラハラ自体が虚言だったなら別ですが、そうじゃないなら加害者と被害者以外に何があるんでしょうか。
被害者として怒られ役に甘んじている…
え??どういうこと??
今、あなたは怒られていることを本当にしていましたか? そこで謝る必要ありましたか?
そんな風に冷静に考えられないからこういうことが起きるんじゃないでしょうか。毎日のようにガスライティングをされてたら私は悪いことしてない!と言い切れる自信がなくなってきますよね?
それに自分が悪いと思ってなかったとしても謝らないと怒ってくるんだから、とりあえず謝ってしまうのは暴力を避けるために仕方なかったりします。
相手がナルシシストだからこう対処しなきゃいけない、とわかっていない限りは、謝ってしまうのは当然じゃないかなと。私は今となっては謝るのはダメとわかってますが、当時は私が悪いのかも?と何度も思ったりしました。でも悔しいから謝らなかっただけで。
ナルシシストは相手を責める時、かなり追い込んできます。私も質問に答えるまで相当にしつこく付きまとわれたことがありますが、めちゃくちゃ気持ち悪いです。
こういった状況でとりあえず謝って逃げる、っていうのは自己防衛としてやってしまう可能性があります。そうしないと殴ってくる奴だっているからです。
自身の現状を客観視する
これがナルシシストといるとできなくなるんです。そこをわかってもらってないと被害者を追い詰めることになります。私がモラハラ真っただ中のまともな判断ができない状態で自分の現状を客観視しろ、なんて言い方されたら、たぶん死にたくなってると思います。
私だったら、まずは自分が相手にしている人のことを知りたいと思います。そこで謎が解けてくるので、そこから自分の置かれている現状が理解できるようになります。相手がナルシシストと知らずに短気で嘘つきで傲慢で責任をなすりつける普通の人だと思ってたら、話し合おうとしてしまうし、治らないのにカウンセリングを受けようとしては、カウンセラーに嘘をつく姿を見てお手上げ状態になるんじゃないでしょうか。
いろいろ努力しても現状が変わらないとなると、きっと諦めてしまいます。
そして、子供もいるし…とそのままモラハラの環境下に留まってしまうんじゃないでしょうか。
私がモラハラを受けていた時に一番最悪だったアドバイスはこれです。
モラハラ夫に言い返したり説明しては更なるいじめを受けて心も体もボロボロになり、相手を心から憎んでいた時に言われた一言です。「人を恨むような自分になりたくない」と悩んでいた自分に対して「それもあなた」と言われたのは、今振り返っても一番最悪なセリフでした。
ナルシシストは私たちから「ありのままの自分」を奪う泥棒です。友達も多くて明るい性格の人が全く友達と出かけなくなったなんてこともよくあります。
それを知っている人が、あなたがそうなってしまうのは相手がこうだからですよ、と言ってくれたら解決に近づくかもですが、モラハラ男の正体を知らない人が被害者に「自分を見つめなおしてみて」なんて言ってしまった場合、既に自分のせいだと思わされている被害者は余計に傷ついてしまいます。
課題
モラハラという言葉が浸透しても、さてどうしよう、とわからない人が多いんじゃないかと思います。私がそうだったように、モラハラ加害者、DV加害者とわけていること自体が混乱を招きます。
今回の記事のコメントに過去に浮気しまくってたモラハラ夫が、年を取って相手にされなくなり、今度は捨てられるのが怖くて妻にすり寄ってくるという方がいました。この方は自分が相手から逃げなかったこと、結果的に夫が暴力的じゃなくなったことに満足されているようです。これから逆襲するのを楽しみにしていて、この日のために30年以上耐えてきたそうです。この方の人生なのでそれでいいと思いますが、私は絶対そんな人生嫌です。
何十年も我慢した挙句に今度はイジメる側になることに喜びを感じる…
それは悲しすぎます。
モラハラは亭主関白の文化だから…浮気しまくるのはsex依存症だから…いろんな仮説を立ててしまうと思いますが、その傲慢さや暴力的なところはもしかしてナルシシズムからきてるのかも…とわかれば全ての謎が解けるかもしれません。
とにかく、被害者自身に愛着問題があったり、トラウマボンドや共依存関係が発生していたとしたらそれを解決するのはとても大事だと思いますが、モラハラは絶対にしてる奴が悪い。虐待は虐待です。させてる側が悪いとか暴力を伝えないのがいけない、なんてありえません。
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