みなさんこんにちは、アメリ子です。元夫オリバーから、医療費を半額支払うためにレシートを共有フォルダーに入れるように言われていたのですが、今回それを忘れてメール添付しかしませんでした。
いつもなら必ず文句や嫌味を言ってきて、メールでレシートを送信していようが自分の指定したところに入れなければ支払ってこないはずなのに、今回は数日遅れたものの、何も言わず振り込んできました。
以前のオリバーなら「記憶力が低下してるようだがフォルダーに入れておくように言ってたはずだ」「お前の脳ミソが老化してるからってオレは毎回教えてやるほど暇じゃない」とか言ってきたと思います。
この嫌味が何もなかったのは奇跡。でも単に正しく対処してるからであって、モラハラがなくなったYAY!とか、ついに彼は変わったか…なんて全く思ってません。
そして、今回はそんなモラハラ男だったオリバーと共同親権になった私が直面する共同養育について、です。
ナルシシストという難しい人格の人と離婚し、子供を育てる場合、『共同養育』にはならず、『パラレル』か『カウンター』になります、というお話です。それはナルシシストと私たちの関係は対等にならないからです。私たちが「私たちは同じ人間で良いところも悪いところもある」と思っていてもナルシシストは「オレはおまえより優れていて、オレに悪いところはない」と思っているからです。
そして、私たちが絶対に避けたいのがカウンター養育です。
共同親権
日本で共同親権が導入されるか、されるならいつかは、2021年4月現在、まだ未定のようです。
この共同親権そのものは、私は良い制度だと思っています。
が、ナルシシストと共同親権となった場合はこれがハードルになります。
共同親権に関して以前に反対しない理由を書いたんですが、基本的にモラハラなど虐待の可能性がない場合、共同親権は子供にメリットがあるので良いと思うし、一方的に母親が『私が親権取るから!』と決めてしまうのは子供を無視していて乱暴すぎるなと思います。
とはいえ、自分も離婚するときは親権を取りたいと思っていたし『母が親権取れないの何で?』と思っていた人なので、今そうやって考えている方がいるだろうっていうのはとっても理解できます。
ただ繰り返しになりますが、もしもお父さんが子供を愛し、大切に育てる人だったら、この制度のために子供と引き裂かれるっていうのはあまりにも残酷だし、子供もかわいそうです。
特に母親がナルシシストだった場合に「母だから私が親権持つから!」って強引に親権を取ることはものすごくあり得るので危険だったりもすると思います。(引き取っておいて育児放棄もあり得ます…)
それが何なのよ、っていうとイギリスやフランス、カリフォルニア州などで導入されている支配的な行動への罰則なんかを始め、ナルシシスト特有の横柄で強引で無謀な暴走を止めるような法律です。
でも、、、現実は難しいだろうな~。そもそも政治家や裁判官、警察、(大統領)、どこにでもナルシシストが存在してますもんね…。(-_-;)
将来何かしらそういう法律ができたりしてもナルシシストたちに悪用されたりしたらもっとややこしいことになるので、ここはやっぱり私たち一人一人がナルシシストへの対処法や自分と子供を守る方法を身に着ける方が早いんだろうと思います。
共同養育(Co-parenting)
共同養育は、両親のそれぞれが考え方の違いがあっても衝突が少なく、普通のコミュニケーションが成り立つ場合に上手くいきます。離婚した夫婦なので仲良く子育て、とはいきませんが、両親のそれぞれが自分の主張を押し通すんじゃなく子供に一番なのは…と子供のためを考えた養育です。ナルシシスト以外で共同親権となったときにこれになります。
アメリカでは共同親権が一般的なので、この状態になった両親がもめることなく養育できるように決められたstandard orderっていうルールがあります。
これを状況に応じてアレンジしたり、夫婦が話し合って決めたりするなどいろんなケースがあるんじゃないかと思いますが、今のアメリカの法律で「相手がナルシシストだった場合」なんてことはもちろん考慮されていないので、ここでルールをしっかり決めておくのは特にナルシシストと共同親権になったときにとっても大事になってきます。
ルールがない場合は気分やご機嫌に常に振り回されることになるので最悪です。
日本で共同親権が導入されたときに、こういうベースとなるルールができるのかはわからないですが、それがなかったら、絶対に譲れないことは決めておいた方がいいと思います。子供が成長するにつれていろんな問題が出てくるので、そういうのを想定して将来的なことも考えながら弁護士さんと相談するっていうのがいいかもしれないですね。
そして、このルールを元にお互いのことをそれなりにリスペクトして子供を養育するのが共同養育となるわけですが、、、、、
ナルシシストが相手となると、相手をリスペクトすることはありませんので、次のどっちかになることがほとんどです。
パラレル養育(Parallel parenting)
衝突が多くなることが予想されるナルシシストと子育てをすることになったとき、理想的なのがこのスタイルです。今私がこのスタイルの養育をしています。
普通の共同養育と違うところは例えばこんなところです。
- 日々の細かい決定事項をその都度話し合うか、話し合わないか。
- 自分の希望や相手との考え方の違いは置いておいて、子供の利益を一番に考えられるかどうか。
その日子供がどこで何をするか、誰といるか、何を食べるか、などの決定は、その時子供と一緒にいる親が決定します。
医療費、保険、教育という大きな決断は両親が話し合う必要があったりしますが、日々の小さなことはいちいち話し合わないので、衝突を最小限に減らすことができます。
親同士は無視、でもそれぞれが子供と関わる、という感じのスタイルです。
私の例で具体的に言うと、私がオリバーのメールに返信するのはエマがご飯をたべたか、健康状態は、エマの医療費いくらといった娘に関する重要なことのみ。
私たちは友達じゃないのでそれ以外の交流はしません。エマのかわいい写真を交換したり、今日エマがこんなことをしたよと彼女の何かしらのアート作品を送ったり、なんていうのは、オリバーがナルシシストと知る前にはしていましたが、今は一切していません。
この状態だと、メールのやり取りさえ少なくなります。
私の返信は「OK」「Thank you」だけってのが増えたので、私からのメール送信は激減してます。
オリバーは相変わらず余計なメッセージを送ってきたりしますが、関係ないことは一切無視してます。
以前は私は次に説明するカウンター養育をしていました。これは絶対やっちゃいけない最悪なパターンです。この時は、オリバーのことがしょっちゅう頭の中でチラチラしていたし、メールがくるたびドキドキしていました。
そしてストレス値もかなり高かったです。
ここで大失敗し、パラレル養育となりました。
カウンター養育(Counter Parenting)
これはお互いが嫌悪感むき出しで戦い合う「戦争状態」の養育です。相手と逆のことを言ったりしたりし、お互いの養育を妨害するスタイルです。ナルシシストの親でなかった場合でもこうなることがあり、子供に一番悪影響を与えてしまいます。
ナルシシストが相手の場合は主にナルシシストによって引っ掻き回され、私たちがその修復に追われるという感じです。ただこのとき相手がナルシシストと知らないと、こっちも怒りにまかせて相手を攻撃してやろうという気持ちになることがあり、同じように相手の養育方法と逆のことをしてぶち壊そうとしてしまうことがあります。
やられたらやりかえす、こういう強気の姿勢になってしまう可能性もあるのです。((+_+))
ナルシシストと一緒に住んでいて養育をする場合はまずカウンター養育になるんじゃないかと思います。
カウンター養育とは、ナルシシストが全部真っ黒にひっくり返してやろうとするオセロを私たちが必死に白く戻そうとするようなものです。
子供が一人前になるまでこれをやり続けるわけなので、相当に疲れるし、「もう無理!!やめた!!」って根をあげたくなることが何度もあるんじゃないかと思います。
私は共同親権になった後しばらくはこのカウンター養育で子供を育てていました。こうなると本当に日常的に戦争状態になるのでやつれます。毎日顔を合わせていないのにも関わらずナルシシストが常に攻撃をしてくるので終わりが来ないのです。
カウンター養育になるのは、ナルシシストがこんな風に考えているからです。
「俺が決定権をもつ。子供がどんな価値観を持って育つか俺が決める」
「俺はいつでもお前に勝つ。子供の愛情を獲得するのは俺だ。」
「子供が俺の家族だけ(または○○だけ)好きになるようにしてやる」
「子供のニーズなんかどうでもいい。俺が愛されるべきなんだ」
「裁判所の命令なんかどうでもいい。俺のやりたいようにやる。騙したり嘘ついたりするのもアリだ。」
「子供には俺のようになって欲しい。俺の存在を肯定して欲しいんだ。」
「子供が母親(ナルシシストじゃない親)のことを尊敬しず、不誠実で大嫌いになるようにしてやる」
「母親のことを拒絶したらご褒美をやる」
「俺は母親のことを懲らしめ、最後の最後まで苦しめてやる」
最後は究極に悪魔的な考え方ですが、これがナルシシストたちの心底にある『憎しみ』の感情です。
こういう
「俺が全てをコントロールする。子供が母を嫌いになって俺のような人間に育ち、俺の自己肯定感を高めるように仕向けたいんだ」
という口には出さないけど内心で思っている恐ろしい考え方によって子供と関わろうとするので、私たちは意味のない戦いに巻き込まれ、必要ない攻撃から子供を常に守る体制になっていなければいけなくなるのです。
グレーロックによってナルシシストはコントロールを失います。そして子供もナルシシストからもう一方の親へのモラハラを見ることが極端に減ります。
ただやっぱりこの時一緒に住んでいると、この効果が薄れます。それはナルシシストが攻撃するチャンスがまだたくさん残っているからです。家族のイベント、学校の行事、起きてから寝るまでの間、どこにでもチャンスが潜んでいます。
私がカウンター養育していたころ、娘は憎しみ合う両親の間に立たされ、パパといるときはパパのご機嫌をとり、ママといるときはママのご機嫌をとって過ごしていました。そしてパパから散々吹き込まれたママの悪口を信じ、「パパが追い出したんじゃなくママがパパを嫌って出て行った」「パパはママを嫌ってないけどママはパパが嫌い」「パパは優しい、ママは厳しい」と思い込んでいました。
ナルシシストは人を操り慣れているので、こういうコントロールがものすごく上手です。嘘も平気でつくので騙されます。
そうして、やっと自分がナルシシストを相手にしてることに気づいた私は、このカウンター養育からパラレル養育に切り替えたことでついにオリバーの絶え間ない攻撃から解放されたのです。
とはいえ、パラレル養育だから安泰…とはナルシシストと関わる以上言えないので、リスクを最小限にしつつもっと強力な武器を身につけたいなと思っているとこです。
ちなみに、パラレル養育となったときでも大事なことは『記録をつける』ことです。口約束はしないで全部メールとか文書で保存します。
まとめ
普通の夫婦が別れて共同親権になったら(ならなくてもお互い理解があれば)共同養育になります。そのとき、それぞれの親へ嫌悪感があってもそれを抑えて子供のためになることを選択することができます。
でもナルシシストかナルシシスト的な親と共同親権になった場合、ナルシシストは自分がコントロールしたいと思っているので、パラレル養育かカウンター養育になります。
対処法を間違えると戦争状態のカウンター養育になりやすく、これになると自分が精神的に大打撃を受けるだけじゃなく、子供も相当なダメージを受けてしまいます。
ダメージを少なく抑えられるのがパラレル養育で、親同士が最低限しか関わらないこと、子供を巻き込まないことが基本です。でもこれで安心、という訳でもないので、ナルシシストとのやり取りは保存できる形ですることやルールを決めておくっていうことも大切です。
ナルシシストが離婚時に「お前に任せるから」と何かしらうまいことを言ったとしても絶対信用しないで、文書で取り決めするのが鉄則です。のちのち争いに巻き込まれたりモラハラのために利用されないようにするためです。
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