悲劇の結末。実際の事件からナルシシストの真の怖さを学ぶ。モラハラは誰の事も幸せにしない。【人格障害】

ナルシシスト

昨日、30年前に起きた事件を動画で見ていました。モラハラの被害に遭ってしまった方たちは彼らの怖さは、ターゲット以外誰も見ていないところでジワジワ心理的コントロールするところだというのはもちろんわかっていらっしゃると思いますが、この事件からもしかしてそれ以上に怖いのは、モラハラ被害者を責める人たちじゃないだろうか…と思いました。

 

モラハラ被害者はすでに加害者からさんざん責められて生きています。そうして自分を責めるようになってしまい、精神的にどん底状態なのに、それに追い打ちをかけるのが「被害者も悪いよね」という人たちの存在。

 

 

今回の事件は、アメリカで起きた殺人事件です。

 

ナルシシストと言われる夫と彼の浮気相手で妻となった女性を殺してしまった元妻。離婚の際には弁護士である夫から4人の子供の親権を奪われた挙句に養育費も相手の態度次第で減額する、という男でした。

 

 

この事件は本やTV映画にもなり、アメリカで物議を醸したベティ・ブロデリックさんの事件です。報道のされかたによってベティさんが悪者に見えたり可哀そうに思えたりするんですが、私にはどうしてもベティさんがナルシシストにモラハラを受け続けて精神を完全に破壊されておかしくなってしまい悲劇を生んだ、それを理解している人が少ない、、、と思えてしまうのです。そして注目すべきところ、しかも一番悲しいところ、が子供たちの2人が父の味方、母が悪いと思っているところです。

 

みなさんはどう思いますか?

 

 

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ベティ・ブロデリック事件

ダンとベティ、長女キム

 

この事件は、ルックスの良い弁護士と可愛い4人の子供を育てる美人妻、豪邸に住み裕福な暮らしを送る一見完璧に見えた一家に起きた悲劇です。夫が浮気をし、その相手と再婚、その後元妻が二人を殺してしまうという事件です。

 

 

 

浮気に逆上した妻が二人を恨んで殺してしまった…

というよくある事件、、と思いきや、もっと複雑な事情がありました。

 

 

事件の概要

1969年、カトリック教徒のベティ・ブロデリックとダン・ブロデリックはそれぞれ21歳、25歳のときに結婚し翌年長女キムが生まれます。ダンはキムの誕生後に医学博士号を取得、その後学生ローンを借りてハーバードロースクールへ。ベティは働きながら子育てし、夫を支えます。その後家族はサンディエゴに引っ越しダンは法律事務所で働き始めました。その後子供は4人に。

 

ベティによるとダンは結婚してからお金を完全にコントロールするようになりましたが、当時は仕事を頑張る夫を支えるのが当然、と夫に従っていました。

一方、ダンは子育てより仕事、で家庭的な夫ではなく子供たちの習い事やイベントなど学校行事は全てベティが担当。ダンは下積み時代を得て定職につきます。それまで全く家庭を顧みなかった夫が定職に就いたことできっと週末には家族と過ごすだろうと思ったらダンは相変わらず仕事や付き合いばかり。

それでもベティは彼を支え続けます。

そして結婚13年がたった時、夫はアシスタントを雇います。これでようやく彼に時間の余裕ができる、今度はきっと家族ともっと過ごしてくれるだろう、と安心したベティ。ところがアシスタントは法律も医学もなんの知識もなくスキルも低い19歳の女性リンダ。

この時期から夫の浮気を疑い始めたベティ。夫婦の間で口論が増えていきます。ダンは何度問い詰めても浮気を否定するどころか、ベティに「考えすぎ」「頭がおかしい」と精神科にいくよう勧めます。翌年のある日、ダンが不機嫌そうに帰宅。翌日は一家で結婚式に出席予定だったため、正装してでかけるときにダンが言いました。

「俺たちの家はボロいし、友人たちはつまらない、おまえはつまらない年取った醜いアホな女」

こんなセリフをダンが言ったことがないためベティは驚くと同時に彼の変化に気づきます。

それまでダンの言うことを一度も疑ったことがなかったベティですが、彼が帰宅が遅くなる、出張、というたび嘘じゃないか、リンダといるんじゃないかと疑うように。

そして、ダンに言われたことを気にしてベティはダイエットをしたり結婚当時のように髪を伸ばしたり、シワ取りに行き、歯の矯正をします。

また、それまで社交的で人付き合いが多かったのですが人と付き合うのをやめ、ダンのことをもっと構うようにします。

その後、ダンが新居購入のため家を売りに出すことになり、ベティは一時期賃貸物件に引っ越し、ダンは家を出ていくと言いながら出て行かず。夫の浮気を疑い何度もケンカしながらも、これも乗り越えてうまくやっていけると信じていたベティ。ところが結婚記念日にもダンはリンダとデートに行ってしまいます。

ベティを追い出したダンはついにリンダとの浮気を認めます。本当のことを知って安心したと同時に、子供たちをダンの家に残して賃貸に住むベティにはお金もありません。やがてダンは持ち家にリンダを住まわせるように。

 

その時までにはダンは地元で著名な弁護士になっており、サンディエゴ弁護士会の会長まで務めていました。

そのダンに離婚申請されたベティ。お金は全てダンがコントロールしていたため弁護士を雇うこともできません。徐々に精神的に追い込まれていたベティは子供たちの前でもダンやリンダへ暴言を吐くようになり、物を壊したり、ダンのいる家に押し掛けたりしたため、そのヒステリックな行動や暴言、そして弁護士という立場を利用してダンはベティに「接近禁止令」を出します。

 

この接近禁止令を親権として利用するダン。子供たちには自分が許可した日だけ母に会わせます。

ベティには「養育費を9000ドル払う」と約束しますが、ベティが許可なく家に近づいたり子供を連れて行こうとするたび「罰」として養育費を減額。一時期はペナルティのせいで1300ドルの借金と言う事態にも。

お金もなくすべてを失いかけ追い込まれたベティはますますヒステリックになって自殺をほのめかしたりダンを殺すと脅すようになります。

子供たちの前でも暴言を吐いたり暴れてダンとケンカするベティ。これを理由にダンは自らが単独親権を取ってしまいベティに面会権も与えませんでした。

 

ダンとベティの離婚裁判はもめにもめて4年もかかります。そして離婚後すぐにダンはリンダと結婚。ベティからの襲撃を恐れ、セキュリティーを雇って式をあげます。

それから7カ月後、ベティはダンの家に忍び込み、寝ていたダンとリンダを銃で撃ち殺しました。
ベティは逮捕され、32年の終身刑を言い渡され現在も服役しています。

 

 

この事件はすぐにメディアで注目されることになったのですが、その当時の放送を見ていると「夫の浮気に逆上した精神病の元妻による恐ろしい殺人事件」としてベティが悪者という見方が大半という印象を受けます。

 

とにかく殺人したから悪い、と非難されるのはわかりますが、ベティの印象が悪くなってしまったのは何といっても子供たちの証言じゃないかと思います。

 

 

浮気が発覚してからベティはダンに暴言を吐くようになり、子供たちの前でも怒りむき出しでダンを汚い言葉で罵っていたそうです。他にベティがしたのは、

 

 

  • ダンの誕生日にドレスアップしてシャンペンを持って待っていたが、ダンはリンダとデートで帰ってこなかったため怒り狂って彼のアルマーニのスーツを燃やした(子供たちも見ていた)
  • リンダが作ったケーキをベッドに投げつけた
  • 接近禁止令を無視してダンの家に車でおしかけた
  • 窓を壊し、壁にスプレーで冒とく的なメッセージを残し、家に火をつけようとした
  • 始めダンは子供の親権に興味がなかったのに、ベティが子供たちをダンの家に残して立ち去った

 

 

極めつけは当時11歳の息子が泣きながら汚い言葉を使わないでと訴えるのに、それを無視して暴言を吐いている音声が残っていたこと。

 

 

これらから、ベティの気持ちはわかるけど残酷だし頭おかしいみたいだし、自業自得…という空気が流れていたのか、オプラ・ウィンフリー・ショーでのインタビューではオプラを始め、観客がとても冷たい反応を示しています。

 

Oprah Interviews Betty Broderick Who Killed Her Ex-Husband & New Wife | The Oprah Winfrey Show | OWN

 

 

そして追い打ちをかけてしまったのは長女と長男のインタビュー。

 

Betty Broderick's Children Tell Their Side Of The Story | The Oprah Winfrey Show | OWN

 

母は嘘をついている、母はリンダに嫉妬してた…など話しています。

長男との会話や裁判所でも「お金が目的」という話が出てますが、私はお金は必要だったけどそれが目的だったわけじゃないと思います。

 

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人格障害者は誰?

この事件で、気になるのは、検察側のパーク・ディーツ博士という人が、「ベティは演技性パーソナリティ障害と自己愛性人格障害である」と診断しているところです。

 

演技性パーソナリティ障害は、いつも注目されたい、外見で魅了して誘惑する、ドラマチックな表現をする、他人との関係を実際より親密だと考える、などがある人格障害。
自己愛性パーソナリティ障害は威張り散らし、特権意識が強く、共感しない…などここに詳しく書いていますが、NPDの特徴はどれもベティに当てはまらないように思えます。

 

 

そしてメンタルヘルスに詳しいトッド・グランデ博士は、上記二つよりも境界線パーソナリティ障害(BPD)の傾向を疑っているようです。境界線パーソナリティ障害は脆弱型ナルシシストの特徴と似ていて、感情が不安定で自殺願望がある、激怒したり被害妄想したり、感情が不安定、などの特徴がありますが、NPDとの大きな違いはとにかく捨てられることを極度に恐れ、必死ですがりつくというところだと言われます。

 

 

どれもB群パーソナリティ障害です。

 

ダンとベティ

 

そう考えると、捨てられたくなくて必死になって夫を取り戻そうとするベティの行動は他の行動からもBPDが一番考えられる気もしたりします。

 

 

一方で、夫のダンは正式な診断はなくいろんな意見があるようですが、私はグランデ博士のいうとおり、この人こそNPDの傾向があると思います。

 

 

その理由は下の動画からもこんな理由です。

 

  • 出会ってすぐに結婚したいと言った。(これはダンが21歳のときなのでNPDでなくてもありがち)
  • 結婚後に急にお金を全てコントロールするようになり、ベティは一家の財務状況を全く知らされず従うことを求められた。(経済的DV)
  • 子育てや家庭よりも自分の経済的ゴールが大事だという考え方。(地位や金・権力に固執)
  • 子供に興味がなかった。(子育てに参加しない・離婚時始めは親権に興味がなかった)
  • 19歳の若い女性に乗り換えた。(自分のイメージアップのため引き立て役の女性をアップグレード)
  • 浮気を否定。(平気で嘘をつく、自分の非は認めない)
  • 「おまえはクレイジー」「精神病じゃないか、医者にいけ」「気にしすぎ」などのガスライティング。
  • 地元で著名な弁護士となるが、下積み時代を支えた妻へのお礼はなし(自己の利益のため他人を利用する)
  • 養育費9000ドルを払うと申し出る。(一見こんなに?と思えるが、この時のダンの月収は137,000ドル*とか。例えば現在のカリフォルニア州の法律では子供1人に対して月収の25%が養育費の額、子供4人の場合はもっと多くなる。これは月収の6.5%。その後16000ドルとなるが、これも一時仕方なく払っただけ)
  • 父の味方をする長女でさえ「He didn’t really know how to show us emotions(感情をどうやって表したらいいかわかってなかった)」と言っている。(共感の欠如)

この給与額はベティがインタビューで言っている額なので最高月収のことかもしれないし本当かは不明。息子が母はインタビュー内でちょっと誇張している部分があると言っているのがこれの可能性もあります。ただ、ベティは夫婦で住んでた家が実際は夫の名義(で自分の名前がない)だったと言っていることから、万が一自分が離婚後シングルマザーとしてダンの家に住むことになれば養育費でダンに家賃をを払うことになるはずだったと言っています。もし本当なら相当悪質です、、。

 

 

浮気が判明してからのベティの行動は明らかに常軌を逸していますが、それ以前のベティはママ友たちからの評判もよく、友人の一人は『他の弁護士妻たちは意地悪な人ばっかだったけどベティは唯一とても助けてくれた人。本当にいい人。会えなくて寂しい。』と言っています。

 

Trial Story – Betty Broderick (1992)

 

 

 

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私がモラハラ被害者じゃなかったら

今回、もしも私がモラハラ被害者じゃなかったら、この事件でどんな印象を持ったかな、と考えてみると、やっぱりこのオプラの番組の観客に近い反応になっただろうな、と思います。

 

『浮気相手に乗っ取られた(しかも19歳)は腹が立つし許せないわ~、養育費を減額すると脅したり、立場が極端に不公平なのもかわいそう、でも彼女の行動も行き過ぎてるし殺すのはやっぱり正当化できないな。子供の前で暴言吐いてたら、子供を愛してるって言っても信用できないでしょ』

 

って思っていたと思います。

 

何よりも、ダンが尊大型ナルシシストの傾向があるってことに全く気付かないから、彼の言動にあまり注目しなかったと思います。

子供たちの証言も『子供がそう言ってるんだからそうでしょ』と100%信じてたと思います。

 

 

 

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モラハラ被害者として見てみた場合

ナルシシストによるモラハラ被害者の私が、この事件をいろんな角度から見てみたとき、どうしてもモラハラを受け続けたらこうなる可能性はあるよね、と思えて仕方ありません。

 

 

もちろん殺人まで行ってしまったのは、ベティがBPDか他の問題を抱えていた可能性があると思います。

でも、モラハラって人をここまで憎しみの渦に巻き込み、恐ろしい考えを持たせたり、言いたくない暴言を吐かせるほどのものすごいネガティブパワーがあるんです。

 

 

ベティのことを悪性ナルシシストだと言い、彼女こそ理想的な人生のため周りをコントロールしていたという全く共感できない記事もありますが、彼女が結婚したのがナルシシストじゃなかったらこんなことにはならなかったと私は思います。

 

 

厳しく育てられたカトリック家庭

ベティの人生に対する考え方が極端に一直線だったのは、両親がカトリック教徒で厳しく育てられたことも大きいと思います。

 

『カトリックの学校に行き、カトリック教徒の男を見つけ、彼が働く間は彼をサポートし、そしてかわいい孫たちに囲まれて幸せな生き方をするように』と子供のころから完璧な主婦になるよう厳しく教育されたのだそうです。

 

そりゃあそんな風に育てば、カトリック教徒の夫と子宝に恵まれ、彼をサポートしながら一生幸せな家庭を築くことを夢見ますよね。そしてその通りに生きてきたわけです。

 

ところが、それを19歳の単に若くて美人ってだけの女性に奪われた。これって自分の人生の核となっている部分をぶち壊されることになるわけだから当然必死で抵抗しますよね。しかもそれまでに最高の妻、最高の母になるためだけに何年も努力してきたわけだから、激怒するのは当たり前。

 

ベティの行動はリンダに嫉妬しているように見えますが、私はそれよりも自分のすべてを奪おうとする彼女をとにかく排除したかったんだろうなって気がします。そのうち、ダンを取り戻せないと気づいてじゃあダンもいなくなればいいと思い始めたんだろうな、と。しかもこのリンダ、性格悪いようで、ベティを太ってる、シワシワ、と馬鹿にし、リンクルクリーム、ダイエット商品の広告記事を切って匿名で郵送してきたそうです。

 

私でも殺意湧くな…。

 

これでも十分にストレスです。

 

 

夫がナルシシスト

再婚相手のリンダ

 

ここに来て、夫がナルシシストの傾向があるのが彼女を追い詰めたんだと思います。浮気相手に本気になったとしても最後まで誠心誠意対応するような人だったらベティも再婚してやり直せたかもしれない。

 

 

でもここがナルシシストの最悪なところで、彼らは相手をとことん痛めつけるんですよね。ダンが浮気し、嘘をつき、離婚を突き付け、ベティにとって絶対譲れない『良い母』になることさえ奪った、、それだけじゃなく、クレイジー呼ばわりし、子供を自分の味方につけ、相手を孤立させる。

 

 

すでにナイフでズタズタにした相手を足で蹴っ飛ばし溝に放り込む・・・それがナルシシスト。

 

 

 

この記事にも書いてますが、彼らは病気の相手を見捨てます。

 

 

浮気してそれを2年間嘘ついたあげく離婚を突き付けただけでももう充分憎いのに、さらに養育費も払わず子供を奪い、自分だけ豪邸に住み、相手にはお金も住む家も車もなにも渡さない、散々尽くさせキャリアを築くチャンスも奪ってます。ここまでされた相手に『この世から消えてくれ…』と思わない方が不思議です。

 

 

 

どうして殺人は裁かれるのに、ダンが取った行動は裁かれないんでしょうか。

 

 

 

殺人は見える傷。でもベティが受けた心の傷だって、殺されたも同然の傷です。どうして見えない傷は誰も重要視しないの?

 

 

 

 

子供が洗脳されてる可能性

 

サッカーコーチをするベティ

 

子供たちのうち、2人(長女・長男)は父の味方、もう2人は母寄り、っていう感じになってるようです。

 

子供が『お母さん狂ってる』って思ってしまってるよう(特に長女はかなり辛口)なので、やっぱりベティはクレイジーなんでしょ、と思いがちなんですが、お父さんがナルシシストって言う場合はもしかすると父が子供たちを洗脳している可能性もあります。

 

 

浮気が発覚した当時、長女キムは12歳、長男ダニエルはまだ6歳。次女リーは11歳、次男レット3歳。ここから『理想的なママ』だったベティが『クレイジーで危険な女』と化していくわけです。

 

 

ってことは、子供たちのほとんどは『理想のママ』だったベティの姿を覚えてなくて、おかしくなっちゃったママというイメージしかないってことです。しかもベティは極端にヒステリックで激怒するところがあったようなので、そんな強烈な体験、トラウマになりますよね。

 

 

この時ベティは子供たちにイラっとすることがあるたび、一人ずつ荷物まとめて父の家に行けとダンの家に置いていったのだそうです。

 

そして結局4人ともダンとリンダと一緒に暮らすことになったので、そこからベティもさらに壊れてしまい危険な行動ばかりとってしまったことで、ダンの『ベティは精神病だ』っていうガスライティングも加わって母に対するイメージが地に落ちたんじゃないかと思います。この時ダンが『君らの母親は君らを捨てたんだ』と言った可能性もあり、実際ベティはそういう行動を取ってしまったので子供たちが自分たちは捨てられた、と思っていたかもしれません。

 

 

ただ、これも私はナルシシストからのモラハラを受けていたのでベティの行動は次のように理解できる部分なんですよね…。

 

 

 

 

ストレスが限界を超えた時

ベティと子供たち

 

 

ストレスが限界を超えると、自分の知らない自分が出てくることがあります。

 

私が実際にそうでした。

 

モラハラ攻撃を受けまくり、相談する場所も解決策もなくて追い詰められたとき、かろうじて正気でいられたのは娘の存在があったからですが、その娘がパパにおもちゃをたくさん買ってもらい、一日中遊んでもらい、母の悪口を聞かされたことによって『ママと一緒にいたくない、パパといたい』と言ったことがあり(まだ4歳か5歳くらいです)私を支えていた糸が切れました。

 

 

その時、私はあんな虐待男の味方をするあんたなんか嫌い、そんなに意地悪なアイツがいいならアイツのとこ行けばいいのに!と思ってしまったのです。

 

 

娘が大好きで大切に育てていたのに裏切られたように感じ、その気持ちをどこに持って行ったらいいかわからなくなりました。

私は泣きながら娘をパパのところに連れて行き『あんたといたいらしいわよ』と言って、彼が『わかった、じゃあ落ち着くまでうちにいろ』と受け入れたため、そのまま泣きながら一人で帰ったことがありました。

この時私は、何もかも失ったから命を絶とう、と思ったわけです。

 

 

ベティはダンに殺すと脅したり、自分が死ぬと言ったりしていたそうですが、その時の気持ちがまさに私の体験とリンクしていてものすごくよくわかるのです。

 

 

子供の前でダンの悪口を汚い言葉遣いで言ってしまったのも、誰にも助けてもらえない、法でも勝てない、お金もキャリアもない…そういった極度のストレスから言いたくなくても口をついて出てしまったのかもしれません。

ただ、ベティはさすがに言葉遣いも乱暴すぎるし、子供への配慮もない、危険な行為もある、など行き過ぎていましたが。モラハラを受け続けて追い詰められると、人は考えたくないことを考え、取りたくない行動を取ってしまうことがあるんですよね。

 

 

感情に任せてやってしまったけど、本当は子供たちと一緒にいたい…でもシングルマザーは不安、それがベティの本心だったのかなという気がします。

『ダンの家にいる方が安全安心だから』預けたとベティは言ってますが、私も「イヤだけど元夫の家のが一軒家で広くて安全だしな…」と思ったことがあるのでこの気持ちもわかります。

 

 

 

 

世間の反応がさらに追い詰めた

オプラのショーの観客

 

ベティは『浮気したんだから殺されて当然、みんな私に同情するはず』と思ってると言われてます。本当のところはわかりませんが、最初の仮釈放の要求では、ベティは後悔することも責任を取ろうという態度もなかったため却下されてます。

 

 

この態度が余計ナルシシスト的だと思われてるようです。

でも、これもベティが受けた傷が殺されたくらい大きいものだと考えたら…ダンとリンダは私を殺した、だから私もダンとリンダを殺した、と思っていてもおかしくありません。

 

 

 

人を殺したんだから後悔して責任を取りなさい、っていうのは当然なんですが、それ言うなら精神的に殺した人に責任を取らせないってのは筋が通ってないんじゃない?って思ったりもするわけですよね。

 

 

もしかしてダンがあそこまで究極にベティを追い詰めなかったらベティは4人の子供を引き取って養育費をもらってまた幸せを見つけられたかもしれません。どうなったかはわからないけど、殺人犯だけに敵意が向けられ、そこにいたるまでにあったモラハラは軽視されてる…そんな感じがして仕方ありません。

 

 

それとベティが人格障害かどうかはわからないにしても、ベティ自身もダンがナルシシストだろうなんて知らなかったはずなので、もし知ってて対処法も知ってたらまた別の結果になったかもな、とも思ったりします。

 

 

 

ということで、この事件は見ていてとてもモヤモヤし、やりきれない気持ちになりました。

子供たちが一番の犠牲者…はもちろんそうですが、人生を奪われ、刑務所に32年間入れられ、今もクレイジーな女と思われているモラハラ被害者のベティにやっぱり同情心が湧いてしまいます。

 

他の人たちがどう考えるのか…気になります。

 

 

 

 

お知らせ:

ナルシストによるモラハラに悩まされている被害者の方たちが情報交換し、精神崩壊から立ち直るためのFBプライベートグループを立ち上げました。一人で悩んでる方に参加して頂ければと思います。もし興味がある方がいれば下記お問い合わせからご連絡ください。

 

 

 

 

 

 

 

コメント

  1. Ananas より:

    私もベティさんの気持ちが凄くわかります。
    殺意が沸く程人を陥れる事が出来るNPDが居る事も理解できます。
    私の場合はアメリ子さんと一緒で自分が死にたくなりましたが、
    それはNPDの元交際相手に浮気相手がいなかっただけで、
    傷つけられ、利用され、捨てられた挙句、もし彼に新しい相手が居て、
    しかもその女性から侮辱され、さらには子供まで取られたら、
    私も多分気が狂って、もしかしたら自分ではなく彼や女性を傷つけてしまう事に
    なったかも知れません。
    人を殺してしまう事はもちろん悪いですが、精神的に追い込み、追い詰め、陥れる事も
    大きな間違いですよね。
    私も、彼に対して、なんでここまで私を傷つけるのだろう、と思った事が多々ありました。
    本当に屈辱的で、言葉には言い表せないほどの苦しみでした。
    結局二人とも殺されてしまいましたが、これも自業自得なところはあるかと思います。
    ベティさんには一生刑務所ではなく、どこかで幸せになってほしかったですね。

    • ameriko ameriko より:

      そうですよね、ナルシシストの恐ろしさってそこなんですよね。見えないところで相手を追い詰める、そして自分はいい人ぶって周りを味方につけ、さらに相手を追い込む。
      これは体験しないとわからない恐怖です。こんなことする人間が身近にいるなんて思わないですもんね。
      私もベティさんの立場にいたら、理性で自分を抑えられたのか正直わからないです。被害者側には「もうどうにでもなれ!」と思って自暴自棄になるときがきっとあるので、そういうタイミングと相手の攻撃が重なった場合、最悪の事態が起きてしまう可能性があるのかなって思ったりします。
      ベティさんには普通に暮らせるチャンスが与えられても良かったんじゃないか…って気がするんですよね。

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